日本の女性が子どもを欲しくない理由1位「子育てをする自信がない」 海外との違い顕著
米医療機器メーカー・クックメディカルの日本法人は9月、女性の妊娠や出産に関する意識調査の結果を発表した。調査は、日本・アメリカ・フランス・スウェーデンの都市部に住む、子どものいない18~39歳の女性計800人を対象に実施された。
「子育てが大変そうに思える」も日本では4割超
将来、自身の子どもが欲しいと思う女性の割合はフランス80%、アメリカ79.5%、スウェーデン73.5%に対して、日本では63%に留まった。
子どもが欲しいと思う日本の女性の割合を年代別に見ると、18~19歳では72.5%だが、20~24歳では62.5%に下がり、25~29歳ではまた70%まで上昇する。それ以降は、30~34歳で57.5%、35~39歳で52.5%と減少する。どの年代層でも、他の3か国よりも割合が小さくなっている。
30代の回答者は、そもそも子どもを望んでいないか、あるいは年齢が上がることで妊娠・出産に消極的になっているのだろう。こうした年齢層別の割合の傾向は、アメリカ・スウェーデンでも共通している。
将来、子どもが欲しいと思わない理由は、日本以外の3か国では「現状のライフスタイルに満足している」が最も多く、「子どもを持つことに関心を持っていない」がそれに続いた。アメリカではそれぞれ58.5%と53.7%、フランスでは57.5%と50%、スウェーデンでは62.3%と58.5%だった。
一方、日本では「子育てをする自信がない」が51.4%と最も多く、その次が「子育てが大変そうに思える」で44.6%だった。「子育てにはお金がかかる」も35.1%いた。3か国で最も多かった「現状のライフスタイルに満足」は23%にすぎなかった。日本では、たとえ子どもを望んでいても、「自信がない」「大変そう」といった理由で消極的になっていることがわかる。
緊急避妊ピルについて知っている日本人女性は約半数に留まる
また日本は性教育において、他国に大きな後れを取っているようだ。ピルや子宮内避妊具といった女性主体の避妊方法について知っている人の割合は、アメリカ90.5%、フランス86.5%、スウェーデン90%に対し、日本では66.5%に留まった。
また緊急避妊ピルについては、アメリカ76.5%、フランス81・5%、スウェーデン76%と3か国とも約8割の女性が知識を有する一方、日本では50.5%しか知らなかった。クラミジアや梅毒などの性感染症とその予防法について知っている人の割合も、日本では56%だが、アメリカでは91%、フランスでは80.5%、スウェーデンでは86.5%となっている。