セクハラ告発受け、元電通の岸勇希氏が代表取締役辞任・退社へ 「自分の個人的な問題から、社会を大きくお騒がせした」
セクハラ・パワハラを告発されていた元・電通社員の岸勇希氏が12月18日、広告会社「刻キタル」の代表取締役を辞任し、同社を退社したことが明らかになった。17日には、ブロガーのはあちゅうさんが実名で被害を証言し、大きな波紋を呼んでいた。はあちゅうさんは、深夜に自宅に呼び出されたり、女性の友人を無理やり紹介させられたりしていたという。
告発記事が掲載された翌日に本人が「辞任したい」と申し出
同社の公式サイトに掲載された「代表取締役の異動(辞任)に関するお知らせ」には、「12月18日、当社代表取締役の岸勇希氏より、代表取締役および取締役を辞任したいとの申し出があり、当社は、同日、これを受理しました」とある。はあちゅうさんの証言がBuzz Feed Japanに掲載された翌日、すぐに辞任と退社を決めたということのようだ。
お知らせには、岸氏のコメントも掲載されている。
「私 岸勇希は、自分の個人的な問題から、社会を大きくお騒がせしたこと、日頃から信頼を寄せていただき、共にお仕事をさせていただいていた企業をはじめ関係者の皆さまに多大なるご心配とご迷惑をおかけしてしまったことに対する責任を重く受けとめ、株式会社 刻キタルの代表取締役及び取締役を辞任いたします」
岸勇希氏は2004年に電通に入社し、2008年に『コミュニケーションをデザインするための本』(電通出版)を出版。2014年に電通史上最年少でエグゼクティブ・クリエーティブ・ディレクターに就任した。
2017年に独立し、4月に刻キタルの代表に就任していた。企業サイトによると、同社は従業員数6人。主要クライアントとしてNTTドコモやキリン、トヨタ自動車といった大企業が紹介されている。岸氏は、広告の祭典「カンヌライオンズ」で金賞を受賞したこともあり、業界内では影響力の大きい人物だったようだ。