「離職率100%」を目標に掲げるIT企業が登場 エンジニアは自分の将来のために「卒業」していくのが理想的
会社経営するにあたって通常、従業員の離職率は低い方がいいとされているが、IT会社のMapleSystemsは1月10日、「離職率100%」の会社を目指すと発表した。
同社にはエンジニアの社員が多く、リリースでは「エンジニアは常に新しいスキルを求める勉強家であるべき」としている。そのためスキルアップを考えるエンジニアを応援すべく、このスローガンを掲げた。
「離職率100%」を掲げたら採用人数が月1人から月10人に
「転職回数は少ないに越したことがない」という考え方について、「そういった運命的な会社に出会うのはとても難しい」と指摘。自分が情熱を注げるような仕事にいつか出会うためにも、日々スキルを磨いていくことが大事だという。
その上で、エンジニアには「より多くの高いスキルを身に着けられる業務経験をさせてあげること」が必要であり、エンジニアが「自分のやりたいことをやるために『卒業』していくというのは理想的」としてこの制度を作った。
お試し期間として昨年11月から同スローガンを掲げ採用活動を行ったが、今まで1か月1人程度の採用だったのが、2か月で10人になったという。同社広報担当者は「『面白い』と思って応募してくれた人も少なくありません」と話す。
「入社したエンジニアからは、『将来こういうことがしたいから、2年でこれができるようになりたい』など自分のキャリアをオープンに相談できるからいい、キャリアに応じて仕事が与えられるのでやりたいことができる、という声もあがっています」
また「離職率100%」を目標にするものの、必ずしも転職が前提なわけではない。スキルを身に着け、「それを活かして、弊社で新しいポジションを作って働き続けるというのもスキルアップのひとつだと思います」と語っていた。
この他にも、コソコソ転職活動すると後ろめたい気持ちになるため、社内で転職相談をすることができる「オープンキャリア制度」などの制度も導入している。