「自分が常に正しい、という考えを直したい」という悩み 妥協することがストレスになるのなら、もう直さなくていいのでは | キャリコネニュース
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「自分が常に正しい、という考えを直したい」という悩み 妥協することがストレスになるのなら、もう直さなくていいのでは

自分が思っていることとは正反対のことが正しいとされて、イライラするということはないだろうか。

僕は常々、そんな状況にぶち当たるたびに「どいつもこいつも間違ってることにも気が付かない、鈍感な連中なんだ」と感じてしまう。

しかし、僕とは正反対の考えを持っている人々にとっては、僕の考えこそが異端なのであって、彼らにしてみれば、僕の主張なんか受け入れられないだろう。それはよく分かっている。(文:松本ミゾレ)

「基本的に反論態勢」というかなり厄介な状態

自覚しているなら大丈夫では?

自覚しているなら大丈夫では?

先日、「おーぷん2ちゃんねる」に「自分が常に正しいという感覚を治したい」というスレッドが登場した。

いつもいつも、自分の考えが常に正しいわけではない。意固地になってそう思い続けていれば、いつしか凝り固まった価値観の持ち主になってしまう。スレ主はそういう人間になることを警戒しているようだ。なかなか建設的なタイプである。

しかし、このような自覚があるだけあって、状態としては深刻なようだ。たとえば「妥協も譲歩もするけど、正しいのは自分だからストレスマッハになる」と書き込んでいる。

一般的な生活を送る上で、変に波風を立てたくないという気持ちは持っているようだが、なんにせよ自分の考えがもっとも正しいのだという自負があるため、ストレスを感じる瞬間も多いようだ。

さらに「基本的に反論体制になってしまう」とも書き込んでおり、なかなか厄介な事態に陥っていることがうかがえる。

「他人も自分が正しいと思ってるからそのままでいいと思う」という声も

基本的に反論態勢になってしまう人って、普段の会話が、その相手が親であれ、友人であれ、恋人であれ、引っかかる部分があった途端に、即座に自論を展開してしまう傾向がある。

あなたもきっと心当たりがあるはずだ。何を聞いても、途中で「まって」とか「いや、それは~」みたいな語り出しで自分のターンに入ってしまう人がたまにいる。こういう人は自意識が肥大化していて、自分の主張に反する意見を聞いた瞬間、条件反射で相手に言って聞かせるみたいなところがある。残念なことに、僕もまさにこのクソウザいタイプだ。

でもこれを矯正するのってなかなか大変なんじゃないかと思う。結局は人格の問題だ。現に彼は妥協も譲歩もできなくはない。が、それが本人にとっては大きなストレスになってしまっている。人格はすぐには変えられない。それこそ、仏門に帰依したって変えられない人もいる。

スレッドへの書き込みの中には、そんな彼に対して割と親切に「他人も自分が正しいと思ってるからそのままでいいと思う」などのアドバイスをする人もいた。もっとも、それが彼の心にどれだけ響くのかは疑問だ。

やっぱりこういう人って、本人が望んでいるわけではないものの、最初から自分以外の人間を下に見るところがあるし。そもそもスレ主のようなタイプは、常に「俺がこう言ったら、こういう返事が返ってくるだろうな。すると次はこう反論できるな。よって俺が正しい」と想定問答を頭の中で試行しまくっている。

よほど目から鱗な意見が出ない限り、自分の価値観に一撃を食らわせることなんてしないのだ。実際に彼も「正しさって凶器にもなるやん。それを振り回す人間にはなりたくなかった」と書いているのだけど、これこそが自分が一片の隙もなく正しい言論をできているという自負である。

それにしても「正しさは凶器」という言葉がちょっとサブいなぁ。「それを振り回す人間になりたくなかった」というのも、自分がまるで悲劇の主役のような感傷に浸っているかのようで、これも気持ちが悪い。

第一、自分が正しいと思ってやっていることで他人にどう思われようと、そんなのどうだっていいはずなのだ。彼ぐらい自意識が高く、他人を見下しているようなタイプは、さっさとその境地まで上がってきて、後は勝手に嫌われていればよろしい。

現に彼は仕事についても「現状1人でいる。自宅勤務だから」と書き込んでいる。であれば他人の顔色なんてなおさら関係ない。

そもそも自分が常に正しいと思うことは、別に異常なものではない。自信があるのは結構なことで、ないよりは遥かに良い。それに、彼に限らず、人は大抵無意識に自分の主観がもっとも正しいと認識しているものだ。

どうせ彼はあらゆる局面で譲歩したところでイライラするのだ。であれば、せっかく1人でやれる仕事をしている手前、そのままの自分でいる方が精神的にも安定する。

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