成人女性の7割は「100歳まで生きたくない」 4人に1人は「夫には70歳まで働き続けてほしい」と回答
平均寿命が延び、「人生100年時代」が到来しつつある中、生活情報誌の「オレンジページ」は1月19日、人生100年時代に関する調査結果を発表した。調査は昨年11月にインターネットで実施し、国内在住の成人女性788人から回答を得た。
「人生100年時代」と言われるが、自身にとっていいことか否かを聞くと、「あまりいいことではない」(19.9%)と「いいことではない」(21.8%)の合計が41.7%。「いいことだ」(6.6%)と「ややいいことだ」(7.9%)の合計14.5%を27.2ポイント上回る結果となった。
また「どちらともいえない」という人も43.8%おり、「人生100年時代」に戸惑いを感じている様子も垣間見える。
100歳まで生きるのに不安なこと 「老化で判断力や記憶力がなくなる」「お金が不足」
100歳まで長生きしたいかを聞くと、「そう思わない」の合計が65.3%で、「そう思う」は合計12.6%に留まった。また自分がいつぐらいまで生きられると思うかを聞くと、「71~80歳まで」と答えた人が40.1%で最も多い。
長生きするために必要なものを聞くと、1位は「健康」で91.8%が答えている。2位以降、「貯蓄や収入」(68.9%)、「趣味、楽しみ」(34.9%)、「家族」(30.1%)、「健やかな心、折れないメンタル」(19.3%)、「国の補助(年金、医療費補助)」(9.5%)と続く。
100歳まで生きることにどんな不安があるかを聞くと、「老化で判断力や記憶力がなくなる」(68.3%)が最多。「歩いたり、動いたりしにくくなる」(62.6%)、「生活が自分ではできなくなる」(60.7%)など、健康や認知機能の衰えが多い。「お金が不足する」も53.7%が不安に感じているようだ。
「自分ができることを、楽しんで数えながら過ごせるメンタルの強さ」が必要?
「自分が働くなら何歳まで働きたいですか」には「65歳まで」が28.4%で最多、次が「60歳まで」で24.7%となった。配偶者には何歳まで働いてほしいかを聞くと、「65歳まで」(36.8%)が一番多く、次いで「70歳まで」(25.9%)となった。
仮に「人生100年時代を迎えるためのセミナー」があったらどんなことを知りたいかを聞くと、
「おひとりさまの老後の不安が減るセミナー」(30代・フルタイム)
「残りの50年、どんなイメージを抱けばよいのか。100歳までは人生をもう一回、ということになるのですが……」(50代・専業主婦)
などの声が多かった。また60代以上になると「できなくなっていくことを数える日々ではなく、自分ができることを、楽しんで数えながら過ごせるメンタルの強さ」(60代・フルタイム)など、メンタルに関することが目立った。同社は、
「健康、お金、人間関係、教育、福祉、経済、倫理、世界情勢、地球環境、そして幸せとは何か……、大げさではなく、さまざまなことが重いふたを押し上げて飛び出してくる、それが『人生100年時代を考えること』になりそうです」
と述べている。