「1年以内に自殺考えた」246人、筑波研究学園都市の職員調査で判明 事務系、派遣職員に多い | キャリコネニュース - Page 2
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「1年以内に自殺考えた」246人、筑波研究学園都市の職員調査で判明 事務系、派遣職員に多い

調査を実施した団体は、改善策を考えたいとしています。

調査を実施した団体は、改善策を考えたいとしています。

職場ストレスに関する項目では、量的負荷、質的負荷共に男性の方が女性より高かった。年代別に見ると、量的負荷、質的負荷共に30代が最も高い。対人関係のストレスは60歳以上の年代が他より相対的に低かった。技術系や事務系より、教育・研究系の質的負荷・量的負荷が高い。

ストレスを緩和すると考えられている裁量度と達成感は、どちらも男性の方が女性より高かった。裁量度は30歳代で最も高く、次いで60歳以上、20歳代、50歳代、40歳以上と続いた。達成度も30歳代が最も高かった。職種別では、教育・研究系の裁量度、達成感が最も高く、事務系が最も低かった。

これらをまとめると、30歳代の男性は質量共に負荷の大きい仕事をしているが、仕事の裁量も大きく達成感も高いと分かる。一方、女性や事務職は裁量が小さく、やりがいもあまり感じられない仕事をしているようだ。協議会によると、この傾向は2001年から続いているという。

職員の抑うつ度を調査したところ、全体の半数近くの2030人に心理的ストレスが認められ、984人に高い心理的ストレスがかかっていることが分かった。高ストレスが発覚した984人は、50%の確率で気分・不安障害があるとされている。

男性より女性、上の年代より若い年代の抑うつ度が高い。雇用形態別に見ると、派遣職員の抑うつ度が最も高く、任期付きの常勤職員、非常勤職員、任期のない常勤職員が同程度だった。職種別に見ると、事務系職員が最も高かった。

研究者の自殺が相次いだ「つくばシンドローム」と傾向異なる?

「あなたは、これまでの人生の中で、本気で自殺したいと考えたことがありますか」という質問に「ある」と答えた人は1096人(26.4%)で、男女別では女性(30.1%)の方が男性(24.5%)より5ポイント多い。

「ある」と答えた1096人のうち、最近1年以内に自殺したいと思ったことがある人は246人で、男性(22.9%)の方が女性(21.8%)より若干高い。職種別では事務系(23.7%)、研究・教育系(23.4%)、技術系(18.7%)の順で高かった。雇用形態別では、派遣職員(31.8%)が最も高く、任期付きの常勤職員(25.9%)、任期のない常勤職員(21.8%)、非常勤職員(19.7%)と続いた。

筑波学園都市は70年代に研究者の自殺が相次ぎ、「つくばシンドローム」とも呼ばれていた。今回の調査では、研究者だけでなく事務系の職員の抑うつ度の高さや、自殺念慮の強さが明らかになった。

調査を実施した筑波学園都市交流協議会は、来年度に最終報告をまとめ、「そこから得られた知見に応じ、研究学園都市全体の労働衛生・精神衛生のより一層の改善に資する方策を探る」としている。

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