「百合展」マルイ池袋店での開催中止は「東京五輪に向けた表現規制」? マルイに理由を聞いた
キャリコネニュースでは、マルイの広報担当者に話を聞いた。結論から言うと、百合展中止は自主的な表現規制ではなく、「ふともも写真の世界展」中止の余波だ。
「太もも写真の世界展」は開催にあたり、マルイに「百貨店で開催するのはどうなのか」といった声が寄せられたという。百合展に出展する作家30人の中には、この「ふともも写真の世界展」主催のゆりあさんも含まれ、百合展でも「ふともも写真」を展示する予定だった。
このため、「直前に開催中止を決めた展示と一部内容が重なるイベントを、通常開催してよいのか」と懸念し、
「百合展主催のヴィレッジヴァンガードさんと相談した結果、開催を見合わせる運びとなりました」(マルイ広報担当者)
ということになった。ネットの一部で囁かれている自主的な表現規制は「していない」と明言する。また、
「私達はこうした展示にマイナスイメージを持っているわけではありません。色々なご意見を頂いたことを踏まえたまでです」
と回答していた。
百合展は、大阪では3月31日から4月8日まで、なんばパークス7階パークスホールで開催予定。福岡会場は今のところ未定だが、4月上旬の開催が予定されている。キャリコネニュースでは、百合展主催のヴィレッジヴァンガードにも取材を申し込んでいる。回答があり次第追記する。
【追記】
3月13日22時過ぎ、ヴィレッジヴァンガード広報担当者が取材に応じた。百合展開催にあたり、同社宛に開催反対や抗議の声は来ていなかったが、マルイから相談があり、「弊社で開催見送りを決断した」と言う。
両社の間で、「太もも写真の世界展」主催者のゆりあさんの扱いについて話が出たかどうか聞くと、
「件の写真展の炎上は把握しているが、弊社としては、個別のクリエイター、作品に関してどうというわけではない。マルイのほうから言及があったかどうかについても、具体的な内容については差し控えさせていただきたい」
という回答だった。百合展の代替会場の目処はまだ立っていないが、「なるべく早く探し、お客様にご報告できるようにしたい」と話していた。