「副業に興味ある」6割超えでも「現在副業していない」約8割のギャップ 「やりたい仕事がみつからない」「時間がない」
ゼネラルリサーチは6月19日、「働き方改革関連法案」を知る全国の10代後半から60代前半の男女1115人を対象に実施した、副業に関する意識調査の結果を発表した。調査は6月1日~6日に行われた。
現在、国会では「働き方改革関連法案」の審議が活発に行われている。これまで厚労省が示してきたモデル就業規則では、会社員の副業を禁止していた。しかし、2018年1月にはこれらが見直され、副業・兼業を後押ししようという動きが強まっている。
収入の底上げや新しいスキルの習得ができる副業には利点も多い。調査で「副業への興味の有無」を聞くと、「興味がある」という回答は61%だった。
しかし、「現在の副業就業状況」を聞いたところ、「していない」が77%と半数以上を占めた。興味はあっても、実際には副業をしていない人が多いことがわかった。
未だに「会社で副業を禁止されている」という回答も上位に
副業をしていない理由を調査した結果、「やりたい仕事がみつからない」(39%)、「時間がない」(33%)、「会社が副業を禁止している」(21%)が上位に挙がった。
副業には様々な内容・形態があるが、現在はインターネットを利用したものが一般的だ。時間や場所に縛られずに仕事ができる反面、専門知識が必要となる仕事も多く、未経験から始めるのは困難だと感じる人が多いのだろう。
また、「時間がない」、「会社が副業を禁止している」といった理由からは、長時間に及びがちな日本の労働慣習を見直す必要性も見える。企業のモデル就業規則が改善され、実質上の副業解禁になっても、現実の環境がそれを許さなければ、副業の普及は困難だ。
政府が「働き方改革」でどのような副業推進政策を実行するか、それが人々の意識と行動にどう影響するかは、今後も調査が必要だ。