三菱自のフィリピン人実習生、計画外の仕事させられ帰国へ 弁護士は「似たような事例はたくさんある」と問題指摘 | キャリコネニュース
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三菱自のフィリピン人実習生、計画外の仕事させられ帰国へ 弁護士は「似たような事例はたくさんある」と問題指摘

時に”現代の奴隷制”とも言われる「外国人技能実習制度」。実習生の違法な長時間労働や賃金の未払いについてこれまでも度々報じられてきた。

今年5月には、三菱自動車岡崎製作所(愛知県岡崎市)で、フィリピン人技能実習生33人が実習内容とは異なる仕事をさせられていたことがわかった。このうち24人は実習を途中でやめて今週中にも帰国するという。朝日新聞が7月3日報じた。

ネットでは「外国人技能実習生制度は直ちに廃止しろ」「何で三菱に何もペナルティー無いんだ」と批判の声が相次いでいる。

今年6月には日産自動車でも計画外の作業が発覚

三菱自動車で計画外の作業をさせていたことが発覚

三菱自動車で計画外の作業をさせていたことが発覚

これまでの報道によると、三菱自動車が2016年以降に岡崎製作所で受け入れたフィリピン人技能実習生は計65人。うち33人は溶接技能の習得が目的だったが、実際には車体の組み立てや、本来の実習計画より簡単な溶接作業を行っていたという。

33人のうち13人は、実習生の紹介や実習状況の監督を行う団体「協同組合フレンドニッポン」を通して、溶接作業のできる別の企業へ移籍する予定だ。しかし残りの20人と、同じ時期に入国した4人は帰国することが決まった。三菱自動車は、帰国する24人に対し、本来の実習期間である来年2月までの基準給与相当分を補償したという。

実習生に計画と異なる仕事をさせていたのは三菱自動車だけではない。今年6月には、日産自動車がインドネシア人実習生41人とフィリピン人実習生4人に計画外の作業をさせていたことがわかっている。

実習生達は車のバンパーを作る「プラスチック形成」の技能を学ぶ予定だったが、実際にはバンパーの塗装をしていたという。日産は6月中に国の監督機関「外国人技能実習機構」に報告し、作業内容も改めている。

「労働力を確保するためだけに実習生を受け入れているからこそ起きる」

外国人技能実習生の問題に詳しい指宿昭一弁護士は、「大企業だから問題になっているだけで、実習計画と異なる仕事をさせているところはたくさんある」と指摘している。

「過去には、溶接という名目で呼び、実際にはメッキ加工をさせるといったこともありました。そのとき人手不足だった溶接という名目で呼んだものの、実習生が来る頃にはメッキ加工の方で人手不足になっていたからです。技能を学んでもらうためではなく、労働力を確保するためだけに実習生を受け入れているからこそ起きることです」

また、技能実習制度では、1年以上継続してクリーニングの業務をさせることはできない。そのため、「2年目以降は縫製としておいて、実際にはクリーニングをさせる。人が見に来たときだけ、ミシンを置いているといったこともあります」という。

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