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「やりがい搾取」と依然批判受ける東京五輪のボランティア 悲惨な状況にならないように今から準備を

東京五輪ボランティアは「やりがい搾取」?

東京五輪ボランティアは「やりがい搾取」?

2018年3月下旬に東京都が公開した「東京オリンピック・パラリンピック」のボランティア募集要項案では、参加条件に「東京都が指定する研修会にすべて参加すること」「連続活動期間10日間以上」「東京までの交通費及び宿泊は自己負担・自己手配」と記載されており、ネット上では「ブラック企業より酷い」といった批判が相次いだ。

批判を受け、6月に公開された「東京2020オリンピック・パラリンピック ボランティア紹介サイト」では、「連続活動起案を5日以内にする」「交通費を一定程度支給する」など要綱案の一部変更が見られたが、それでも東京オリンピックのボランティアへのネガティブなイメージは払拭できていない。

今年2月に開催された平昌オリンピクックでは、ボランティア向けの宿泊施設のシャワーは温水が出なかったり、洗濯機が少なく夜遅くまで順番待ちしなくてはいけなかったりなど、劣悪すぎる環境に耐えかねて約2000人のボランティアが大会前に離脱。東京オリンピックでも同様のケースが生じるのではないか、今から懸念されている。

また、『ブラックボランティア』(角川新書)の著者で作家の本間龍氏は昨年、自身のツイッターで、

「再度言おう。全ての学生諸君は東京五輪のボランティア参加をやめましょう。なぜなら五輪はただの巨大商業イベントで、現在42社ものスポンサーから4000億円以上集めており、無償ボラなんて全く必要ないから。あなたがタダボラすれば、その汗と努力は全てJOCと電通の儲けになる。バカらしいよ」

と投稿。5万以上もリツイートされ、大きな反響を呼んだ。

無償でもなにか価値を与えられるように

悪評乱れるオリンピックのボランティアではあるが、前出の調査では幸いにも、回答者の半数以上がボランティア参加に対して前向きな姿勢を示している。さらに、東京大会のボランティアにどんなイメージを持っているかという設問でも、「一生に一度の経験」(44.2%)、「世界的なイベントに関われる」(41.5%)といった肯定的な意見が多く寄せられた。

こういった意欲的な人たちの気持ちを踏みにじらないためにも、「ボランティアで働いてもらうこと」について、東京都はキチンと考えてほしい。

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