一風堂のラーメンと地酒で「おいでよ福岡」市長と企業が首都圏エンジニアにPR 「福岡は人材が枯渇しているので職に困ることはない」
参加企業の1つで、LINEの子会社である「LINE Fukuoka」は、社員約1000人のうち35%がU・Iターン就職者だ。同社は福岡市のキャッシュレス推進事業に携わっており、開発の他、企画・営業・運営なども行う。取締役・鈴木優輔さんは以下のように呼びかける。
「地方に行ったら面白い仕事ができないんじゃないかと思われるかもしれませんが、実は大きなプロジェクトに携わることもできます」
九州大学発ベンチャー「メドメイン」の代表取締役・飯塚統さんは、エンジニアとして活動しながら現役医学部生でもある。飯塚さんは東京都出身だが、「東京だったら起業しなかった」という。
「ベンチャー企業の最初ってちゃぶ台からスタートすると思うんですが、福岡は家賃が安いのでちゃんとした所が借りられる。またスタートアップ支援特区なので、しっかり支援してくれる。何よりごはんが美味しいです」
AI・IoTスタートアップ「スカイディスク」CEO・橋本司さんは、福岡の魅力に「ライフコストが安いこと」を挙げた。物価の安さはもちろんだが、喫茶店の1席が広々していたり、満員電車がなかったり、暮らしの様々な面でゆとりを感じているようだ。また
「福岡はコンパクトシティで街の中になんでも揃ってます。あと人材が枯渇しているので職に困ることはないと思います。一方、大きな緑の会社がごっそり採用していくこともあるので……」
と会場の笑いを誘った。
高島市長「福岡市はエンジニアの『チャレンジしたい』に応えられる街」
福岡市は企業誘致に積極的で、毎年約50~60社が市内に進出している。うち7割はIT・クリエイティブ産業だ。LINEやメルカリも福岡に拠点を持っている。
高島市長は「福岡は皆さんの『チャレンジしたい』に応えられる街」「一番新しい価値を生み出すのに一番適している場所」だという。
「新しいテクノロジー、サービス、ビジネスモデルが出てくる。でも法や規制が想定していなかったものも生まれているから、対応できていない。でもスタートアップ特区の福岡ならできる。市自体が規制緩和や地元との調整を行い、新しいチャレンジや実証実験を後押しする街だから」
市長曰く、エンジニアの働きやすい環境とは、収入を得られる仕事があり、仮に辞めるとしてもまた働ける場所があることだという。IT企業の集積地を目指す福岡には、まさにこの環境があると考えているようだ。
参加者の女性エンジニア(23)は「福岡にエンジニアの波が来ていることが分かってよかったです。福岡出身なので帰りたくなりました」とコメント。男性エンジニア(26)は「スタートアップ企業に優しい土地柄ということがよくわかりました。(振る舞われた地酒は)普段お酒あまり飲めないんですけど、これは美味しいです」と話した。
※高島市長の「たか」は「はしごだか」