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「食べログ3.7前後の店はコスパが悪い」? 林修がネットの口コミ評価に踊らされる食通たちに苦言を呈す

画像は番組公式サイトから

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「この比較的っていうのがポイントなんですよ。本当のお金持ちではないので、小さい頃から本当に美味しいものを食べ続けているわけではない」と比較的裕福な人の特徴を説明し、次のように語った。

「お金を持っているけど、それほど舌が肥えているわけではないので、周りの評価とか『予約困難だ』っていうステータスで『この店は良いんだ!』って高得点を付けてしまうケースが多い」
「『美味しけどちょっと高いんじゃない?』というコスパがあまり良くないお店が、3.7前後に集まっているんじゃないか?って分析がなされている」

ちょっと値段が高くても周囲の評価に影響されて高得点を付けてしまう傾向があるというのだ。

また、林氏は「今の食生活がいかに情報に踊らされているかという実例」と前置きし、「イギリスで大問題になった事件が起きたんです」と情報化社会が引き起こしたある事件を話し始める。

「トリップアドバイザーの口コミ評価も高くて、昨年最も行きたいと思うロンドンのレストラン第1位に輝いた」とロンドンにある「ダリッジの小屋」というレストランを紹介。ここで出されている「揚げニンジンのパンケーキ」と「ハムホック」の写真を見せる林氏。

ただ、一見おしゃれに盛り付けられたパンケーキは、トイレ用の洗剤ブロック、シェービングクリームなどで作られたもので、料理ですらなかった。ハムホックも「踵の上に目玉焼きを乗せたものだったんですね」と種明かし。写真が目玉焼きに寄り過ぎていてわからなかったが、実際には踵の上に乗せられていたものだった。

このお店、口コミサイトの情報だけを信じて、自分の感性を信じていないことを証明するために、イギリスのフリーライターが自作自演ででっち上げたネタだった。そして、「多くの人がそれに騙された」という。

ただ1日だけレストランとしてちゃんと営業したらしく

「その時は、ほとんどの人がサクラで、1組だけ招待して、レトルトのものをドンドン出したら、その客が『最高の料理』『最高のレストランで食べると違うね』と言ったと言われています」

と、有名店で食べられたことが、その人達の味覚を捻じ曲げてしまったようだ。

人は裏付け情報があって初めて「美味しい」という感想を持つ

この事件を知った時、林氏はある言葉を思い出したようで、

「客はラーメンを食っているんじゃない。情報を食っているんだ」

と黒板に書く。この言葉は漫画『ラーメン発見伝』(小学館)に出てくるラーメン店の店主のセリフだ。

「人はマスコミやインターネットに載った裏付け情報があって初めて、『美味しい』という感想を持つ」

と語る林氏。私達は溢れ出る情報に曝されすぎて、自身の感性を勝手に歪められてしまっているのかもしれない。

「食べログ全批判ってことでもないんですよ。あれだけ、お店を網羅してるサイトもなかなかないので、こちらが上手に使えばいいなって思ってるんです」

情報はあくまで情報として、一定位の距離感を保つことが、自身の感性を育むためには大切なのだろう。

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