「自営業が羨ましい。ニートしても家業を継げる」にツッコミ殺到「経験なく継いでうまく行くわけない」
先日2ちゃんねるで、「自営業の家に生まれたヤツ羨ましすぎ」というスレッドを発見した。「何が羨ましいんだろう。家族と苦労を共にできるから?」とか思いつつ興味本位で開いたところ「何歳まででもニートやフリーターできて、親死んだら店継げばいいだけ。自由すぎんだろ」と書かれていた。
おいスレ主! おめぇおもしれぇ奴だな!
実家がまさに自営業をやっているという方も、きっとこのコラムを読んでいることだろう。
このスレ主の主張を目の当たりにして、恐らくひっくり返ったんじゃないだろうか。
こんなご時世に順風満帆で、子供にまで看板を継がせるほど経営が安定している自営業なんて、どれだけあることか。業態こそいろいろあれど、特に商店系だったらまさに今の時代ほど情勢が厳しいものもあるまい。
もちろん、こんなスレ主の主張に賛同するような意見は見当たらない。当然のことだが、烈火のごとく反論が寄せられている。いくつか紹介してみたい。
「実家自営業だが大変だぞ。火の車で倒産寸前だし」
「一生サラリーマンは一番気楽なルートだけどな。自営業やるとそれを思い知ることになるよ」
「俺は自営業だけど会社員になりたい」
「取締役息子だけど親父死んでからスゲー大変だわ」
志高く自営業を望む人も「家業を継ぎたい。助けになりたい」
その一方で実家の事業を手伝うために動き出している人の書き込みなんかもあった。これまた「ちょっと継ぎたいと思っている。助けになりたい」とまで言っていた。スレ主とはえらい違いで涙が出そうだ。
ところで、僕がまだ小さくて可愛かった頃、近所に小綺麗な模型店があった。そこでは夫婦が一所懸命に経営を続けていたが、10年ぐらいしてから訪れてみると、外観も内装もボロボロになっていた。なんでも、夫婦はとっくに働けなくなり、仕方なしに長年どこぞで自堕落に暮らしていた息子が店を継いだという。
が、その息子には接客スキル以前に、対人スキルが不足していて、常連は瞬く間に離れていってしまった。
境遇に甘んじてニートしようなんて人間には、店を継いだところで何もできやしない。「経験無く継いでうまくいくわけねーだろ」というコメントもあったが、まさにその通りだ。