入管法可決に田中康夫「失業者を活かす議論がなされていない」「この国は一回解散したほうが良い」 | キャリコネニュース
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入管法可決に田中康夫「失業者を活かす議論がなされていない」「この国は一回解散したほうが良い」

11月27日の衆院法務委員会で、外国人労働者の受け入れ拡大に向けた出入国管理法(入管法)改正案が賛成多数により可決された。28日の『モーニングCROSS』(MX系)では元国会議員の田中康夫氏が、この法案の問題点を説明。すぐに就業可能な失業者や若年無業者の議論がされないままの衆院通過に、違和感をあらわにした。

10月末に総務省統計局が出した統計によると、日本には、すぐに就業可能で求職中にも関わらず、全く仕事に就けない「完全失業者」が162万人いるという。田中氏はこの162万人について「能力がないのか、マッチングしないのか、そこの議論もまずしてない」と指摘する。(文:石川祐介)

「国内の失業者・無業者問題の議論をしない野党も消化試合」

画像は番組公式サイトのキャプチャ

画像は番組公式サイトのキャプチャ

加えて、

「内閣府が出した『子供・若者白書』では、若年無業者(NEET)と呼ばれる人が71万にいると書かれています。(中略)この議論をしないで、『何人入れるんですか?』ってやってるところが、野党も消化試合」

だと主張した。

野党は入管法改正案に猛反対していたものの、外国人技能実習制度のずさんさを責めるばかりで、日本の失業者に関する意見はあまり出なかった。完全失業者などの問題を無視して改正案に反対するのは、反対するポーズを取りたいだけで、課題に真摯に向き合っていないようにも見える。

移民が増えたヨーロッパでは「移民が悪さをしている」と、暴動が起きることもあるという。しかし、田中氏はこれについて「そうじゃない。国の中で逆に取り残された人たちが『お前たちはなんだ』っていう連鎖」と分析。国内の失業者や、サポートが必要な人たちをないがしろにしているせいで起きている問題と見ているようだ。

「お雇い外国人のような人に来てもらって生産性を上げるほうが大事」

田中氏は、企業の内部留保問題についても言及する。

「日本企業は今、507兆4454億円の内部留保があります。この金額は日本の1年間の国内総生産と同額です。前年度比10.2%増なんです。国がやるべきことは、仕事に就けないでいる、あるいは働く気もない人達に働くことの喜びを与えることの職業訓練でしょ。そして、内部留保してるんじゃなくて回すこと」

職業訓練の充実化と、内部留保を従業員に還元して待遇改善を図ることが必要だと言う。

「今やろうとしてることは外国から安い労働者を入れる。『デフレを脱却する』と言ってた人達が、デフレを固定化する」

とも分析していた。「一回解散したほうが良いよねこの国は本当に」と、過激な発言も飛び出す。

今後は「ドイツやイタリアからお雇い外国人のように、なんで日本の労働生産性が低いのか、営業がいけないのか、会議がいけないのか、書類がいけないのか。そういう人に来てもらって生産性を上げることのほうが大事」だと提案していた。

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