相談では、裁判との関わり方や、受けられる支援の紹介を行う予定だ。電話相談の対象は京都アニメーションの放火で被害にあった人とその家族、遺族に限られるため、京都弁護士会は「ご近所の方などは他の相談制度をご利用いただきますようお願いします」とも呼びかけている。
京都弁護士会の担当者は、今回の電話相談を始めた理由として、
「被害者は混乱の中、悩みながら日々の対応にあたっていると思う。家族や遺族が全国に散らばっているということもあり、電話相談のほうが、より弁護士へのアクセスがしやすいと考えた」
と明かした。被害者や家族から寄せられる相談は、「マスコミへの対応や経済的支援など」を想定しているというが、
「どういった悩みを持っているのか我々も分からないため、情報収集の意味合いもある」
と話していた。開始日は2件の相談が寄せられたという。
放火事件は、死者35人、負傷者33人という大きな被害をもたらした。京都府警は2日、死者35人のうち10人の氏名を公表している。犠牲者の中には今年春に大学を卒業したばかりの男性も含まれており、男性の母校である常葉大学は同日、「将来ある優秀な卒業生を亡くしましたことに深い悲しみを感じております。ご逝去を悼み、謹んでご冥福をお祈りいたします」とコメントを発表している。