日本自動車連盟(JAF)は10月10日、「信号機のない横断歩道での一時停止」をテーマにした調査結果を発表した。同連盟の職員が今年8月、都道府県ごとに2か所ずつ計94か所で調査し、信号機が設置されていない横断歩道を通過する車両9730台を対象にまとめた。
歩行者が”横断待ち”をしている際、横断歩道を通過しようとするドライバーが一時停止する回数を全国で集計したところ、1660台(17.1%)だった。前年の8.6%から2倍近く向上したが、依然8割以上のドライバーが「歩行者優先」を守っていないことが分かった。
都道府県別の上位、下位を紹介 「あなたの住むエリアは、交通マナー良い?悪い?」
ワースト3は、三重(3.4%)、青森(4.4%)、京都(5.0%)。一方、交通マナーをしっかりと守って停車していた上位5位は、長野(68.6%)、静岡(52.8%)、兵庫(43.2%)、島根(41.2%)、新潟(36.2%)だった。
2年前に同社がネット上で実施した「一時停止しない理由」についての調査では
「自分の車が停止しても対向車が停止せず危ないから」
「後続から車がきておらず、自分が通り過ぎれば歩行者は渡れると思うから」
「横断歩道に歩行者がいても渡るかどうか判らないから」
といった声があったという。だが、道路交通法では、横断歩道近くに横断しようとする歩行者がいる時は、手前で一時停止し、歩行者の通行を妨げないようにしなければいけない「横断歩道の歩行者優先」を定めている。歩行者も手を挙げて横断歩道を渡るなどの意思表示をして、互いに事故のない交通社会づくりに努めたい。