エアトリは11月25日、「あおり運転の罰則」に関する調査結果を発表した。調査は11月中旬にネット上で実施し、20~70代の男女1150人から回答を得た。
車間距離を極端につめて威圧したり、幅寄せや急停止したりすることによって交通上の危険を生じさせる「あおり運転」について、警察庁は免許取り消しの対象となるよう制度改正を検討している。厳罰化の印象を聞くと、「賛成」(87.5%)とする人が多数を占めることが分かった。
「免停だけでは不十分!」 懲役刑求める意見も
罰則が「免許停止」となることに関しては「十分な罰則である」(42.9%)、「不十分な罰則である」(47.7%)と意見が分かれた。厳罰化に賛成する人が多い一方、”免停”だけでは「まだ甘い」と感じる人が多いようだ。
「不十分」とした回答者に、必要だと思う罰則を聞いたところ、最多は「懲役刑」(56.4%)、次いで「一生涯の免許停止」(54.2%)という結果になった。このほか「罰金刑」(37%)、「所有車の没収」(30.1%)などにも多くの回答が集まった。
あおり運転の定義については「過度にハイビーム・パッシングをしたり、クラクションを鳴らしたら」(33.3%)と3人に1人が回答。しかし、「過度」の判断も分かりづらく、「定義付けるのは無理だと思う」(13.6%)と答える人も多かったことから、取り締まりの難しさがうかがえた。
運転に自信ある人の7割「あおり運転の被害経験あり」
厳罰化が報道されると、ネット上では「あおられる方にも問題がある」といった声も散見された。そこで、「あおられる要因になるような運転に対する罰則も必要だと思うか」を聞くと、半数近くの45.4%が肯定した一方、「不要」は13.8%、「どちらとも言えない」(40.3%)と回答する人も多かった。
「罰則が必要」とした回答者に、「どのような運転を対象とすべきか」を複数回答で聞いたところ、最多は「無理矢理の割り込み」(81.1%)。2位以降は「低速で追い抜き車線を走行」(71%)、「ウィンカーを出さない、出すのが遅い」(62.7%)、「ライトを点けない、ハイビームで走行」(57.2%)、「ずっと追い抜き車線を走行」(53.8%)といった回答に問題意識を感じている人が目立った。
また、「運転の自信」と「あおり運転の被害経験」を聞くと、「(運転に)自信がある」と答えた人のうち69.3%が「被害にあったことがある」と回答。「自信はどちらとも言えない」人では64.1%、「自信がない」人では52.9%と、運転に自信を持っている人ほどあおり運転に遭っている傾向がみられた。