このユーザーは、
「馬鹿な日本人は、どんな不足時でも普段の価格で買えると思い込んでる」
「転売は合法で、何の問題もない。むしろ市場原理に沿った正しい経済活動だ」
「批判する奴は、高値で買えない貧乏人か、ただの転売者への妬みだ」
と持論を展開し、「高所得者なら、高くても普通に買う、低所得者は情報集めて開店前に行列に並んで買えばいい、転売禁止すると金持ちさえ買えなくなって困るだろ」「貧乏人は、高値でも買いたい高所得者に対しても迷惑を掛けてる。いい加減にしろ馬鹿ども」などと、悪態をついていた。マスク不足で困っている医療関係者もいるというのに身勝手な理屈だ。
この書き込みはツイッター上で取り上げられ「転売ヤーがお怒りみたいだけどちょっと何言ってるか分からない」とという声とともに多数リツイートされた。転売屋への批判はもちろん、「マスクの相場がもっと上がって欲しい」などと書いた転売屋らしきツイートが晒され、今回の措置で在庫を抱えることになると嘲笑するツイートも相次いでいる。この話題には「#転売ヤー死亡」というタグがつき、5日の昼12時時点でトレンド入りしている。
政府「買い占めさえなければ供給量は足りているはず」
ヤフーオークションでマスクが高額取引されている画像をアップし批判する人も相次ぎ、なかには3000枚が16億円など正気とは思えない値がついているものも。実際、ヤフーオークションでは450枚~1000枚など大量のマスクが数万円から数十万円などで多数オークションに上がっている。筆者が見た中では1720枚が11億4500万円ほどに吊り上がっていた。これは、落札した途端にアカウントを削除して転売屋を陥れる嫌がらせだろう。
政府はこれまで「買い占めさえなければ供給量は足りているはず」と言ってきたが、こんなところに大量にあったのかと唖然としてしまう。政府が罰則を科すのも当然だが、こうした惨状を見ると、確かに「対応が遅い」と言えそうだ。ネット上では、マスクだけでなくトイレットペーパーや、高額転売全般をもっと取り締まって欲しいという声が多数上がっている。
転売自体はもちろん悪いことではないが、社会全体の利益を考えた倫理観は必要だろう。転売屋がなぜ批判されるかといえば、自分では何も生産することなく正規の価格を吊り上げ、利益を得ているからだ。今回は、国難とも言える事態に必要な人たちへの流通を止めたのだから、より罪が重いと言わざるを得ない。