大手企業ならば、一早く新型コロナウイルスの感染対策に着手し、既に在宅勤務に移行している、と考える人もいるかもしれない。ところが、キャリコネニュース読者からは
「大手なのに在宅勤務の要請が出ても、パソコンなどが全員分用意できないとか理由を付けて未だに普通に出勤させている。取引先から驚かれても笑っていられるのはなぜだろう」(神奈川県/40代男性/メーカー系)
といった声が寄せられている。(文:鹿賀大資)
「表で働く人に対しては手厚く、内勤の者には最悪の待遇です」
建設関係の東証一部上場企業で営業職をする埼玉県の30代男性は
「会社から『オフィスへの出勤は控えるように』と通達があり、モデルルームなどへの出勤を命じられた。しかも9時30分~16時30分の間はモデルルームから出て外回りの指示が出ているが、顧客訪問は禁止で外を歩くようにとのこと。在宅で出来る業務もあるのに、家にいるのは仕事ではないという考え方」
という。都内のコールセンターに派遣社員として勤務する50代女性も、母体企業はスーパーマーケットの全国展開をメインとする大手グループ。女性は、系列の金融会社に所属しているという。
「社員は出勤日数を半分に減らされた分、1日10時間勤務を強いられています。派遣社員に対しては『補償はしないので生活に困るなら出勤してください』と言うスタンスです」
女性はまた、職場での日常についてこう綴る。
「感染防止対策として、毎日のデスク交換があります。でもデスクが足りず、隣の人との距離は1メートル未満です。お昼休憩以外の小休憩もなく、延々と電話口で喋りっ放しです。職場で発熱した人が出ても、コロナ検査はしていません。1週間ほど休ませ、陽性か陰性かもわからない状態で職場に復帰させています」
「日々本当に耐え難い思いで、命をかけて出勤しています」
緊急事態宣言の発令後、女性はシフトを減らされた。半月が時短勤務になり「解雇されたら困る、でも働かないと生活できない」という気持ちなったという。
「通勤が本当に恐怖で、メンタルが崩壊しそうです。コールセンターという仕事も恐怖でしかありません。真隣で延々と他人が喋り続けています。コロナがいつ出ても不思議ではなく、既にいるかもしれません」
こうしたことを踏まえた上で、会社ついては
「大手でありながら、スーパーなど表で働く人に対しては手厚く、内勤の者には最悪の待遇です。メディアアピールでしょうが、裏の実態はこんなものです」
と明かし、「今、生活が出来なくなることを選ぶか、会社に殺されるかの選択を選ぶしかない状況です。日々本当に耐え難い思いで、命をかけて出勤しています」と語った。
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