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子どもを希望の保育園に入れて働くために リクルート「保活のミカタ」にいま確認すべきことを聞く

リクルートが運営する「保活総研」のウェブサイト

リクルートが運営する「保活総研」のウェブサイト

性別を特段意識せずに働けるリクルート。女性従業員の約4人に1人が「ワーキングマザー」という数字を見て、隔世の感を抱く人もいるだろう。

女性がキャリアを追求できる環境を整えるためには、結婚、出産、育児などのライフイベントをハンディキャップにさせないことが必要だ。しかし、出産から仕事に戻る際に「子どもが保育園に入れるかどうか」がボトルネックとなることは、当事者以外にはあまり意識されていない。

従業員の保育園入園問題は、実は人材確保に苦心する企業にとっても大きな課題となっている。そんな「保活支援」のあり方について、リクルートでグループ内の保活相談専用窓口「保活のミカタ」を開設し、相談者に保活のアドバイスを行っている酒田絵美さんに話を聞いた。(キャリコネニュース編集部)

コロナ禍で申込が郵送に「事前に窓口で書類確認を」

リクルートで「保活のミカタ」を立ち上げた酒田絵美さん(リクルート提供。以下同じ)

リクルートで「保活のミカタ」を立ち上げた酒田絵美さん(リクルート提供。以下同じ)

「保活のミカタ」は2018年に開始。出産を控え将来の保育園入園に不安を抱える従業員向けに、ブックレット「保活のコツBOOK」や保育園見学で確認すべき点をまとめたチェックリストなどを作成している。

相談者には、入園希望エリアや復職希望時期を個別にヒアリングし、各家庭の事情を踏まえた「保活戦略」を立てるうえで必要な着眼点などをきめ細かく提案。相談後も、メールなどで定期的なフォローアップを行っている。

これらはすべて社員が手弁当で始めた取り組みが拡大していったものだが、いまでは相談者の98.7%が入園を果たし復職できているという。リクルートのワーキングマザーを陰で支える取り組みといえそうだ。

新型コロナウイルス感染防止のため、現在リクルートでは妊産婦の従業員を原則在宅勤務としている。リモートで仕事をしながら、職場に妊娠の相談ができずに不安を抱える人も少なくないというが、他の会社で働く人でも同じだろう。

そこでまずは保活において、いまの時期に最も重要なことを確認しておきたい。酒田さんは、来年4月からの入園に向けて多くの地域で11月末までに行う認可保育園の申し込みにあたり、次の点に特に注意すべきだという。

「このコロナ禍で、申込方法が郵送に変わっているところが多いです。締め切り日も変更されていないか確認しておきましょう。書類に不備があると、意図せず点数(入園選考を行うための各世帯の保育必要度を点数化したもの)が減点されるケースなどもあります。

不安のある人はいきなり郵送するのではなく、必要書類を集めたうえで締め切りの2~3週間前までに自治体の窓口に行き、書類の確認をしてもらうとともに、気になる点を担当者に確認することをおすすめします」

面談前に各自治体の「入園のしおり」内容を確認

各自治体の情報を収集・分析。面談の前に必ず確認している

各自治体の情報を収集・分析。面談の前に必ず確認している

ここであらためてリクルートの「保活のミカタ」について確認しておきたい。

特に0歳から2歳までの子どもをもつ親にとって、育児休業から復職し育児と仕事を両立していくうえで、保育園に入園できるかどうかは重要だ。しかし「保育園落ちた」の匿名ブログが話題になったように、誰もが保育園に入園できるわけではないのが現実だ。

居住する自治体における保育園の入園応募倍率が高いことが大きな要因だが、それだけでなく、入園ルールを読み込んでルールにあった活動をするなど自らの工夫で回避できるケースもあるという。

とはいえ、忙しく働きながら各自治体から配布される「入園のしおり」(入園要領)をていねいに読んで最適な手続きを行うことは、誰もができるものでもない。

入園ルールは自治体ごとに異なる。そこで酒田さんたち「保活のミカタ」は、東京23区と横浜市、川崎市を中心に全国の「しおり」を丹念に読み込む。区によっては100ページもの分厚いしおりが配布されていることもある。

そのしおりから、保育園の数や運営の決まり、入園基準となる調整指数などの重要ポイントをピックアップし、ふせんやマーカーでチェックする。上記以外の自治体に居住する人からの相談にも、同様にしおりを確認し、確かな根拠をもってアドバイスすることを欠かさない。

「数多くのしおりを横断的に見ていると、何が大事なポイントであるかが分かってきます。それをチェックしておき、社員からの相談の際に答えています。調整指数の点数計算でプラスのポイントとなる《はじめての申し込みからの待機期間》のような大事なことが、普通の人では見落としてしまう小さな文字で書かれていることもあるんです」

きっかけは自らの「保育園落ちた」経験

アドバイスの内容は、居住する地域や子どもの誕生日によって一人ひとり違うが、保育園に入るために何をすればいいのかを具体的に伝えている。

「例えば、第8希望まで欄があるのに、その時点で強く希望している第2希望までしか書かない方がいます。でも、第2希望が不承諾になってしまえば二次募集に回り、審査はすべて後回しになってしまうので、次善の選択肢が採りにくくなります。

まずは自身の通園可能な範囲を正確に判断し、可能な限り一次募集の段階で記載すること。難しければ、認可外保育園の申し込みをすすめることなど“不承諾になってしまった後のこと”まで想定して申込をすることが大切です」

新型コロナ禍で在宅勤務をする人も増えているが、保育しながら仕事に集中することはかなり困難と感じた人もいるだろう。とはいえ、家にいるのだから保育園に入れないというケースはないのだろうか。

「確かに在宅勤務をする人が増えていると思いますが、それを理由に入園を認めないと発表している自治体は、少なくとも21年4月入園の資料をみている現段階では見当たらないですね。ただし、自治体によって点数に差異をつけている可能性もゼロではありません。就労証明書の記載事項も含めて、心配な場合は窓口で確認してください」

いまでこそ保活に詳しい酒田さんだが、2人目のお子さんを出産後、復職しようとしたところ、子どもを保育園に入れられず、やむなく育休を1年半延長した経験がある。

これで大好きな仕事を辞めなければならないのか――。「保活のミカタ」の構想を考えたのは、不安や孤独感を抱えながら第3子を出産し、翌年きょうだい同時入園を果たしたことがきっかけだった。

当時はリクルートでも、育休中の従業員の3人に1人が子どもが保育園に入園できないことを理由に育休を延長しており課題となっていた。そこで酒田さんは復職後に人事部への異動を希望。事業開発部門で働いていた経験をいかして「保活のミカタ」を提案し、採用されるに至ったというわけだ。

「企業は保活支援の重要性を理解して欲しい」

リクルートの事業所内保育園「And's」(アンズ)

リクルートの事業所内保育園「And’s」(アンズ)

酒田さんはリクルート人事統括室ダイバーシティ推進部に所属し、グループ事業所内保育園「And’s」(アンズ)の運営など主に仕事と育児の両立を支援する従業員向け施策を担当者しながら「保活のミカタ」の取り組みを広げ、性別を問わず300人を超える従業員の保活相談に乗ってきた。

2020年からは「保活総研」という取り組みを始め、ウェブサイトを開設し、従業員の保活支援を検討している他社にノウハウを個別に伝える活動も行っている。今後は企業による保活支援を企業横断で考える場に発展させていきたいという。

「保育園は、かわいい我が子が6年間、平日の日中のほとんどを過ごす大事な場所。その選び方は出産後の働き方にも直結します。真剣に選んでいただきたいですし、もっと多くの企業に保活支援の重要性を理解して欲しいと願っています」

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