あの会社の社員の平均年収はいくら？

上場企業の財務諸表から待遇を探る「これだけもらえる優良企業」シリーズ。今回は、オリジナルPB商品の開発・販売とナショナルブランド商品の仕入・販売を展開するドウシシャを取り上げます。

ドウシシャ社員の平均年収は558万円

最新データ（2020年3月期）によると、ドウシシャ社員の平均年間給与は558万6623円。ここ数期は減少傾向にあり、3期前と比べると32万円あまり減っています。

• 2016年3月期：575万6609円
• 2017年3月期：590万9023円
• 2018年3月期：581万3231円
• 2019年3月期：573万7497円
• 2020年3月期：558万6623円

企業口コミサイト「キャリコネ」には20代前半の元営業マンからの投稿があります。年収420万円。事業部採算性のため儲からない部署に配属されると給与が上がらない、と書き残しています。

ドウシシャはここのところ業績が右肩下がりに悪化していました。2020年3月期の売上高は4期前と比べて13.2％減の962億円、営業利益は同31.4％減の60億円と落ち込んでいます。

しかし2021年3月期は前年同期を上回る業績を上げており、通期予想は売上高が前期比4.9％増、営業利益が55.1％増、最終利益が52.0％増の増収増益となる見込みです。

ドウシシャ社員の平均年齢は40歳

次に、従業員数と平均年齢、平均勤続年数（ともに単体）を見てみましょう。

ドウシシャ社員の平均年齢は40歳1か月。ざっくり言うと、40歳で500万円台半ばをもらっている人が多いということでしょうか。

• 2016年3月期：788人（39歳0か月・11年0か月）
• 2017年3月期：796人（39歳0か月・11年0か月）
• 2018年3月期：814人（39歳0か月・11年0か月）
• 2019年3月期：805人（40歳0か月・11年1か月）
• 2020年3月期：822人（40歳1か月・12年0か月）

ドウシシャ（単体）の従業員数はここ数期で微増していますが、グループ全体（連結）では2016年3月期の1,642人から2020年3月期の1,500人へと減少しています。

ドウシシャの報告セグメントは2つ。自社オリジナル商品の企画・製造・販売を行う「開発型ビジネスモデル」と、国内外の有名ブランドや国内大手メーカーより仕入れた商品の販売や販促企画を含めた「卸売型ビジネスモデル」です。

「その他事業」として不動産事業や物流事業、介護福祉事業および海外子会社等を営んでいます。

2021年3月期第3四半期の売上高構成比（その他含む）は、「開発型」が46.4％、「卸売型」が42.0％、「その他」が11.7％。同セグメント利益は「開発型」が50.8％、「卸売型」が43.4％、「その他」が5.9％です。

現金仕入れとファブレスのスピード経営

コロナ禍の影響としては、外出控えから「卸売型」の服飾雑貨やアクセサリー等が落ち込んだ一方、テレワーク需要により「開発型」の机やオフィスチェア、スチールラック、扇風機などが好調とのことです。

ドウシシャは2021年3月期下半期の事業戦略として「変化対応・スピードの源泉」である以下の3点を保持するとしています。

(1) 現金仕入れによる機敏さとバイイングパワー
(2) 「工場なきメーカー ファブレスメーカー」として2100社の仕入先
(3) 品質を担保する生産管理体制

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