どこの職場にもいる”新人つぶし担当” 「新人のアラ探しして有能ぶる」「会社の利益を無視してる」
「お局様」「新人いびり」など、先輩社員が新入社員の芽を摘むことに関連したワードを最近よく目にする。それだけ”新人つぶし”は当たり前に行われているのだろうか。ただ、せっかく採用した新人を退職に追い込むことはデメリットしか感じられず、首を傾げる人もいるようだ。
ガールズちゃんねるに11月1日、「新人を潰すベテランの心理」というスレッドが立った。何度か転職経験があるというトピ主は、どこの職場でも新人にキツく当たったり、冷たく接したりする先輩社員がいると話す。「そういう人を見るたびに、新人に丁寧に接して育てたほうが自分も後々楽になるのになって思います」と疑問を持っている。(文:石川祐介)
「早い段階でつぶしておこう」という心理か
コメント欄には、新人つぶしをする心理として「若いのが気にくわないんだよ」と若さに対する嫉妬心や、
「新人のアラ探しして自分が有能ぶる」
「新人をいじめる事でしか自分の存在価値を確認出来ない病なんだよ」
などと、他人を下げることで自分の有能さを誇示することを目的にしているという指摘が見られた。
また、「体育会系っぽい人に多い気がする。なんか『背中を見て覚えてもらいたい』みたいなこと言ってて、いつの時代だよって思った」と古すぎる価値観が要因になっているという声も。新人つぶしをする人の中には、「厳しく鍛えてあげている」を勘違いしている人もいるのかもしれない。
「自分より有能になられると自分の立場が悪くなるから早い段階で潰しておこうって魂胆でしょ」
というコメントのように、将来的に自分のポストを脅かす可能性を考慮して、早めにつぶして退職に追い込もうとするケースもあるようだ。
長期的には「自分の負担を和らげてくれる存在」
「新人を育てられない人って結局評価としては仕事できないのと一緒だよね。最初から完璧な人なんていないのに、遅いから私やっちゃうわとか言われたら萎縮しちゃう」
ただ、トピ主が「自分の仕事の邪魔をされてるって感じてるのかな。教えなきゃ自分だって楽にならないのにね」と主張するように、新人を適切に指導したほうが長期的に見た時には自分の負担を和らげてくれるはずだ。
さらに、新人を有能なビジネスパーソンに育てれば、人事評価のアップも期待できる。身勝手な理由から新人つぶしをする人は少なくないが、少し俯瞰して考えれば新人つぶしがいかにデメリットが大きい行為かは容易に想像できる。
「新人いびりをする人は個人の利益追求してて会社全体の利益は無視してる」
「新人を潰すお局を一斉に辞めさせたら、会社の利益が確実に伸びると思う」
人手不足を理由に、新人つぶしをする社員の解雇をためらう職場もあるだろう。だが、思い切った決断をするほうが、将来的には会社をより良い方向に持っていくことにつながる。