【激務】医師の8割以上、当直後に通常勤務 「外来をやりながら意識が飛んだ」「給与削減してでも当直免除してほしい」 | キャリコネニュース
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【激務】医師の8割以上、当直後に通常勤務 「外来をやりながら意識が飛んだ」「給与削減してでも当直免除してほしい」

医師向けキャリア支援サービスなどを提供するメディウェルは12月21日、医師の当直の実態に関するアンケート結果を発表した。調査は今年10~11月に実施し、医師1649人から回答を得た。

当直業務を行っていると回答した人は73.2%。当直がある人に月の平均回数を聞くと3.5回となっている。

診療科別に当直回数を見ると「産科・産婦人科」と「救命救急科」で多く、「眼科」「腎臓内科」で少ない。当直月7回以上の医師の役割は、産科・産婦人科で25%、救命救急科で35%となっている。

当直明け勤務で半数がヒヤリ・ハット経験「針刺し事故をおこしそうになった」

当直明けの勤務で2人に1人がヒヤリ・ハットの経験アリ

当直明けの勤務で2人に1人がヒヤリ・ハットの経験アリ

当直業務を行う医師に当直時の睡眠時間を聞くと、平均4.9時間。内訳を見ると5~7時間睡眠の医師が49.1%を占める一方、4時間未満の医師も20.5%いる。

また当直前に通常勤務を行っている医師は95.4%、当直後も82.5%が通常勤務を行っている。そのためか当直明けの勤務で「ヒヤリ・ハット経験がある」と回答した人は52.5%と半数以上だ。

ヒヤリ・ハットの経験で最も多かったのが「処方・投薬・オーダーミス」(239人)で、次いで「処置・手術中のミス」(58人)、「眠気・居眠り」(47人)、「患者間違え」(41人)、「カルテ等の入力ミス」(28人)と続く。自由回答を見ると、

「普段しないような副作用の出やすい処方をしてしまう」
「外来をやりながら意識が飛んだ」
「針刺し事故をおこしそうになった」

など医療ミスに繋がりかねない行動を起こしている人が多い。

医師の労働環境「やせ我慢でなく勤務交代制の工夫が必要」など切実な声

適切だと思う当直回数を聞くと、回答者全体で月2.2回、「0回」と答えた回答者を除くと月2.5回となり、実際の当直回数よりやや少ない実態となっている。しかし「当直数を減らす取り組み自体行われていない」が62.1%、「取り組んでいるが実効性は感じない」が23.3%と、多くの病院ではまだ対策が進んでいないことが分かった。

現在の労働環境については「問題を感じており、近い未来に改善したい」(36.5%)、「今すぐでなくても良いが長期的には改善したい」(43.3%)と約8割の医師が現状改善を考えている。

当直を含めた医師の労働環境については「当直明けの休み・勤務の軽減」(581人)と回答する人が最も多く、2位「夜勤扱い・交代勤務」(80人)を大きく差を付けた。中には「『救急車を断るな』などというならば当直明けの勤務を半日とすべきなど考慮すべき」という声もあがっている。他にも、

「やせ我慢でなく勤務交代制の工夫が必要」
「緊急医療をやりたいなら、それ専門の医師を雇うべき」
「50歳を過ぎたら、給与を削減してでも、当直は免除してほしい」

という切実な声も寄せられた。同社は意志の労働環境の改善が進んでいないことについて、「医師不足であることに加えて、『医師は特別』といった考え方もまだまだ根強く残っていることが挙げられます」とコメントしている。

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