世帯年収600~800万円と聞くと、なんとなく余裕がありそうなイメージを持つ方も少なくないだろう。
メーカーに勤める群馬県の40代男性は、「今の生活に不満を感じていない」と心境を述べた。
「貯金は月10万ペースで貯めています。小遣いは月3万。2年前にマイホームを建てました。車は国産のミニバンです」
というのが理由だ。厚生労働省が2018年に発表した、平均世帯年収552万3000円に近い収入を得る世帯のリアルに迫った。(文:中島雄太)
「住宅ローンが想定より低く済んだので、気持ちにも余裕」
不動産関連の企業に勤める埼玉県の40代男性は、
「生活に余裕はそれほど無いが、住宅ローンが想定より低く済んだため気持ち的には余裕がある」
と綴った。夫婦共通の趣味は、キャンプと旅行で、それらも「気兼ねなく楽しめる」ことにも満足している。
一方で不満な点として、
「家計的に、妻が専業主婦でも何とかやり繰り出来てしまう。妻は医療関係の有資格者なので、しっかり働けば世帯収入はグンと上がると思うのですが…」
とも語る。ただし、幼い子どもがいるので、無理強いできないのが現状だ。
IT・通信系の企業に勤める千葉県の30代男性は、「戸建ての持ち家があり、妻と子ども3人の5人暮らし」だ。
車は中古車だが、「主に運転するのは妻だし、移動手段と考えているので満足している」 といい、暮らしで重視するポイントにうまくメリハリを付けて生活している。
「ただし、今後子供の年齢が上がれば学費や習い事に費用がかかると思うので、児童手当はすべて預金している状況」
普段の生活には満足していても、子どもの将来を考えると不安を感じるのが本音だ。
「さらに良い生活水準を求め、それがいとも簡単に日常に」
メーカーに勤める兵庫県の40代男性は、「それなりの生活が出来るとさらにより良い生活水準を求めてしまい、それがいとも簡単に日常となる」と毎月の出費がかさむ現状を打ち明ける。収入があるからこその悩みもあるようだ。
同じくメーカーに勤める愛知県の30代男性は、社宅に妻と2人で暮らしている。
「今は共働きで社宅の為多少の余裕はあるが、将来子供ができたり今の賃貸に住み続けられなくなったりすると余裕はなくなるかもしれない。ただ共働きだからこそ外食が多かったりもするので、削れる所は削りたい」
と気持ちを綴った。「コロナの影響で妻が職を変えたりして今年の年収は見込めない」という現状もあり、いまだ猛威を振るうコロナウイルスに対し、不安を感じている。
平均世帯年収を稼ぐことにより、安心感はあるが、それでも不安や悩みが尽きることはない。どれだけ稼ぐかも大事だが、どのように暮らすのかも同じく大事になるのだろう。
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