就職活動の履歴書で「趣味:パズドラ」は有効? うまく話を広げれば好印象になることも
就活での「趣味」というと読書や旅行といったものがよくあるが、スマホゲーム「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」が好きであることをアピールしたところ面接がうまく行った、という話がネット上で盛り上がっている。
2ちゃんねるのiOSゲーム板に4月20日、就活生が書き込んだ内容だ。面接でパズドラの話をしたら、若手人事からランクや課金額について聞かれた。正直に答えたら場が盛り上がって選考を通過。「今週最終面接だけど役員もパズドラ好きだといいな」と書いている。
「ランクは800」インターンではドン引きされる
この就活生は履歴書の趣味欄にも、わざわざ「パズドラ」と書いていた、もともと読書やランニングといった趣味もあったが、「ありきたり」だと思ってあえて遊んでみた。志望動機や自己PRはあくまで「真面目」に書いたという。
課金額は明かしていないが、ランクは800。あまりのやり込み具合に、インターンで知り合った女子に「ドン引き」されたそうだ。面接では、パズドラを通して大学やオフ会でイベントを企画したことを話したところ、受けがよかったとしている。
これに対しネットでは「さすがに嘘だよな…?」と疑う声が相次いだ。課金ガチャでやたらと射幸心を煽るソーシャルゲームは、世間一般では評判が悪く、ましてや就活の場でネタにするようなものではない、というのだ。
一方で、ツイッターには「弊社でも、一昨年去年と連続して『趣味パズドラ』の新入社員がいましたね」という投稿もあり、意外と受け入れてくれる企業もある様子だ。
重要なのは「どう行動したか」「魅力をどう説明するか」
ただし、パズドラと書いたからといって就活が有利になるわけではないようだ。都内のIT企業で採用面接を担当することもある30代男性は、「業界的に会話のきっかけにはなりますが、それだけで評価することはないですね」と語る。
自身も昨年からパズドラをプレイし、ランクは430、総課金額は20万円というほどハマっているが、大事なのはパズドラをもとに「どう行動したか」だという。
「例えば、パズドラで『サービスの運営の仕方を研究した』となれば、これは評価が高いです。漫然と何万円と課金している人はちょっとアレですが、自分で身銭を切ることによって『課金サービスのあり方について考えた』ということだったら、面接する側も興味を持つと思います」
2ちゃんねるに書き込んでいた就活生も、パズドラのイベントを企画したことが評価されたのだろう。パズドラというキャッチーなワードから、いかに膨らませられるかがポイントのようだ。
ゲームにまったく関心のない面接担当もいる。40代の別の男性会社員は「趣味で採否は決めない」としながら、「聞いたことのない名前が書いてあれば『それは何が面白いの?』と聞くと思う。そのときの説明が上手だと、人にも興味が出る」とした。
社会人のコミュニケーションには一役買っている
一方で、ネットには「パズドラをやっていると社会人になってから役立つ」という声も。パズドラは今年4月に国内累計3500万ダウンロードを突破。スマホを持っている人なら一度はダウンロードをしている可能性が高く、初対面の人と話すときに丁度いい共通の話題になる、ということらしい。
ツイッターには「就活は知らんけどパズドラやってなかったら話することもなかっただろうなって会社の人は結構いる」という投稿もあった。社会人のコミュニケーションの面でもパズドラは一役買っているようだ。
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