昭和の時代には当たり前だったもの 「従業員は全員正社員」「ボーナスが立つ」 | キャリコネニュース
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昭和の時代には当たり前だったもの 「従業員は全員正社員」「ボーナスが立つ」

昭和時代に当たり前だったこと

昭和時代に当たり前だったこと

僕は昭和59年生まれ。ほとんど昭和最後の世代であり、ほとんどこの年号の頃の記憶がない。昭和天皇が崩御する間際の10分おきぐらいのニュース速報とか『仮面ライダーBLACK RX』を観ていたことぐらいしかおぼえてない。あとは祖母が好きだった美空ひばりの出る歌謡ショーぐらいか。

しかし”昭和”の痕跡が、平成になって即座に消えたわけでもない。昭和の残り香は平成初期である90年代前半までは残されていたし、平成になったばかりの頃には、まだまだ人々の考え方だって切り替わってなかっただろう。

面白いのは昭和から平成の初期にかけては、今ではとっくに過去の物となった文化や思想が存在していたことだ。(文:松本ミゾレ)

「あらゆる場所で喫煙」「公衆電話に行列」

先日、昭和生まれのおっさんしかいないと専ら噂の5ちゃんねるに「昭和では当たり前だ ったこと」というスレッドが立っていた。

「あらゆる場所で喫煙」「公衆電話に行列」
「タンツボ」「従業員は全員正社員」「ボーナスが立つ」
「女の尻を触っても『ちょっとwやめてくださいよw』で終わる」

このような感じである。喫煙者は今と比較できないぐらい多かったし、どこにでも灰皿があった。電車の中にすら灰皿はあったし、副流煙を浴びるようにして育った子どもも多かった。

それから携帯電話はなかったので公衆電話は欠かせないものだったし、テレホンカードも必携の品だったなぁ。

「タンツボ」という書き込みもあるが、これは主に駅のホームに設置されていた。その名の通りおっさんが「カ~~ッ!」って痰を吐くための壺なんだけど、これはちゃんとした意味があっての設置であった。

昔は結核の罹患者が多く、痰を吐くにしても場所を選ぶ必要があった。水道にしたって、昭和の初め頃はちゃんと設置されてないから井戸を利用してる世帯も多かった。なので結核の媒介になる可能性のある痰も、タンツボに吐くのが当時は衛生的には当然だったらしい。

今は流しで水を出しっぱなしにして歯磨きをすることも当たり前だけど、それは水道インフラが普及して以降の習慣。先日も新幹線の中でおっさんが水道に痰を吐いてる瞬間を見て「きたねえな」と思ったけど、昔はそれをタンツボにやっていたわけだ。

あとはセクハラが今ほど問題視されないというのも昭和の頃の風潮かなぁ。気持ち悪いから、やっちゃダメとされる今の方がいいよね。

昭和、平成、令和 変化して、ある側面では生きやすくなったのかもしれない

今は”令和”。年号が変わってまだ日が浅いが、既に”平成”というワードに古臭さを感じてしまう部分もある。人間、昔のことは意外とさっさと忘れるものだ。

でも、昭和の終わりごろに育った僕としては、かつて当たり前とされていたものが今では遠い昔の文化といわれるようになったものを見ていると「時代は変わるんだなぁ」と思う。

たとえばスレッドには「就職 車所持 結婚」という書き込みがある。これが昭和の時代には当たり前とされていたわけだ。今はどうか。就職はさておき、車の所有は金がかかり過ぎるので持たない人も多い。背景には、昔ほど稼げないのに、モノは安くないということもあるのだろう。消費税も昔はなかったわけだし。

それから、結婚。これだって未婚率は年々高まっている。結婚をすることが社会人としてのステータスだった時代は終わりつつある。昔は「結婚していないと大人として認められない」みたいな条件は山ほどあった。それが今は変化していて、ある側面では生きやすくなったのかもしれない。

でも、ふと思い返すと携帯電話もインターネットもないあの時代は、それはそれで楽しかったんだよなぁ。今あなたがこのコラムを読んでいるその端末。昔はそんなものがなくたって誰も困らなかった。時代は変わるよねぇ。

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