共働き世帯が増加傾向にあり、「男性が稼ぎ、女性が家事育児をする」といった昭和からのモデルは変わりつつある。しかし、依然として男性の収入を結婚する際の最重要事項と捉える女性は多い。ガールズちゃんねるに12月16日、「収入が少ない人を好きになりますか?」というトピックが立った。
「長期的、総合的に判断するならやめといたほうが良い」
「最初に知ってつきあいましたが1年で限界きました。残念ながら好きだけじゃどうにもならないこともあります」
トピック内には、収入の低い男性と結婚することに否定的なコメントが散見され、「自分より低いと魅力半減する」といった厳しい指摘も見られた。(文:石川祐介)
「10代の頃はお金なんて気にしないって思ってたけど」
低収入の男性にはなにかとネガティブな印象を抱くようだ。
「10代の頃はお金なんて気にしないって思ってたけど、収入と人間性ってある程度表れるからなぁ」
「申し訳ないけど収入少ないって、努力を怠った、耐え性がないとかそういうイメージがあるので好きにならない」
不景気だったために低収入の会社に就職せざるを得なかった人は少なくない。個人の意思ではどうにもできない環境的要因を、個人の性格と関連付けられるのは正直酷なように思える。
また、「仮に付き合ったとして、お金関連でこちら側に迷惑かけてこないレベルなら別に気にしない」と一見低収入の男性を許容するようなコメントも見られたが、最近は結婚相手の奨学金を気にする女性も出てきている。職業や収入だけでなく、毎月のキャッシュフローにも厳しい視線を向け、男性の総合的な経済力をチェックしている女性も多そうだ。
女性の労働環境改善は男性にもメリットあり
また、額ではなく働きぶりを重視する女性も珍しくない。
「収入や職業は気にしない。でも、『仕事に対する姿勢』は気にするかな」
「収入少なくてもいいよ、好きなら。ただ人として『このまま一生収入少なくていい』と思っている人は嫌だ」
仕事にやりがいを感じており、未来を見据えた向上心を持っていると低収入でも大丈夫のようだ。逆に、嫌々働いていたり現状維持を切望していたりする言動は、大幅なマイナスポイントになると言って良いだろう。
コメント欄には男性の価値を収入と考えている女性からの声が相次ぎ、男性からすれば納得いかないかもしれない。ただ、上方婚を望む女性が多い背景には、未だに女性のほうが収入が低く、雇用条件も不安定であることを知っておく必要がある。
つまり、労働条件の性差を解消ことができれば、男性の収入が重視される風潮も弱まっていく。女性の働き方に関心を向けることは、男性にも必要なことのように思える。