上場企業の財務諸表から待遇を探る「これだけもらえる優良企業」シリーズ。今回は、コンビニ大手のローソンを取り上げます。
ローソン社員の平均年収は653万円
最新データ(2020年2月期)によると、ローソン社員の平均年間給与は653.0万円。ここ数期は増減がありますが、4期前と同額に戻っています。
- 2016年2月期:653.0万円
- 2017年2月期:669.4万円
- 2018年2月期:658.6万円
- 2019年2月期:638.7万円
- 2020年2月期:653.0万円
この額には、賞与や基準外賃金(手当など)も含まれています。
口コミサイト「キャリコネ」への投稿によると、20代後半の男性スーパーバイザーの年収は600万円。新卒入社後の下積み期間は研修生のような扱いで「給与は必要最低限」だったとのこと。
しかしスーパーバイザーになってからは「一気に年収アップ」。給与体系は年齢が関係ないランク制なので「年功序列ではなく実力主義」「世間一般より比較的高い給与がもらえる」と満足しています。
ローソンの業績はここ数期、安定成長しています。2020年2月期の営業総収入は前期比4.2%増の7302億円。営業利益は同3.6%増の629億円でした。
しかし2021年2月期は、コロナ禍によるリモートワークの広がりや外出機会の減少により、客数・売上が大きく減少。上期の売上高は前年同期比で12.5%減、営業利益は同54.6%減まで落ち込んでいます。
ローソン社員の平均年齢は40歳
次に、従業員数と平均年齢、平均勤続年数(ともに単体)を見てみましょう。
ローソン社員の平均年齢は40.3歳。ざっくり言うと、40歳で650万円を超えている人が多いということでしょうか。
- 2016年2月期:3,846人(40.0歳・13.0年)
- 2017年2月期:4,217人(39.7歳・12.3年)
- 2018年2月期:4,444人(39.9歳・12.4年)
- 2019年2月期:4,555人(40.2歳・12.8年)
- 2020年2月期:4,599人(40.3歳・13.1年)
従業員数は4期前と比べて19.6%増。このデータはローソン本体(単体)のもので、グループ全体(連結)の従業員数は、2020年2月期には10,572人に。4期前比で26.2%も増えています。
国内総店舗数は、2016年2月期の1.1万軒台から1.4万軒台に増えています。しかし2020年2月期は「収益性を重視した店舗開発」により、ローソンは前期比1.1%減の13,557軒、ローソンストア100は同7.9%減の742軒に。ナチュラルローソンのみ同4.3%増の145軒に増やしています。
三菱グループの一員で働く
ローソンの報告セグメントは4つ。2021年2月期の営業利益は、国内コンビニエンスストア事業が137億円(前年同期比158億円減)、成城石井事業が48億円(同9億円増)、金融関連事業が7億円(同5億円減)を生み出しています。
その一方で、チケット販売や物販(HMVなど)、シネコン(ユナイテッド・シネマ)を展開するエンタテインメント事業は、10億円の赤字(同47億円減)。その他事業の海外事業は13億円の赤字です。
ローソンは三菱商事の子会社で、三菱グループの一員でもあります。
キャリア採用サイトには、加盟店をコンサルティングする「スーパーバイザー」や、店舗オープンに関わる「店舗開発」、ローソンのビジネスを支える「IT」などの職種説明があります。
現在はいずれの職種も「募集終了」となっていますが、再募集の可能性があるので関心のある人はウォッチしておきましょう。
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