ニューノーマルな働き方が叫ばれている。しかし非正規雇用者でそれを実践できている人は、今の日本にどれだけいるのだろうか。それどころか「ニューノーマルなんて程遠い。働き方改革でさえ浸透していないのに」という人も多いのではないだろうか。
そもそもの現状に不満を感じている派遣社員からは、
「職場で格差や差別がある」(40代前半男性/東京都/年収350万円)
「4分の1でいいからボーナスが欲しい」(30代後半男性/兵庫県/年収450万円)
といった声が寄せられている。今回は、20~40代の派遣社員の投稿を年代順に紹介する。(文:鹿賀大資)
「単純作業ばかりで、スキルが身につかない。手当もないし、給料も安い」
都内在住の20代後半女性(年収250万円)は、派遣先ではなく、”派遣会社”内での待遇格差を語る。その派遣会社ではテレワークを認められている人もいるが、女性は通常出社だ。女性は「同じ雇用形態で待遇差を作る派遣営業に恨みを感じる」と述べている。
群馬県の20代後半男性(年収250万円)は「転職の際に使えるスキルが身に付くかどうか」と不安を感じている。都内在住の30代前半女性(年収400万円)は、「営業担当が面談に来ない」と憤る。
福岡県に住む30代前半女性(年収300万円)は、正社員登用試験の厳しさに直面しつつ、
「私の職場では、正社員の仕事できない率が高いです。それなのに派遣は、来年の3月で切られてしまいます」
と不満を打ち明けた。30代後半の派遣社員からは、
「希望する職種を紹介してもらえない」(男性/愛知県/年収300万円)
「単純作業ばかりで、スキルが身につかない。手当もないし、給料も安い」(女性/千葉県/年収350万円)
という声も届いている。
「仕事柄、正社員と大して変わらない業務内容だとは思う」
静岡県の40代前半女性(年収200万円)は、派遣先で一本化しない指示系統に不満を募らせる。その派遣先では、中途採用の正社員とベテランの契約社員が、それぞれ違う進め方をしている。
「こちらは言われた通りにしなければならない立場なので、どちらでもいいから方針を統一してほしい」
大阪府の40代前半女性(年収300万円)は、「時給なので給料が安定しない」と切実な声をもらす。また派遣先が業務の内訳を明確にしていないことから、
「仕事柄、正社員と大して変わらない業務内容だとは思う。でも実績が不透明なので、正社員が給料に見合った働きをしているのかさえ分からない」
とコメントしている。今回の声を聞く限り、同一労働同一労賃の課題をクリアなくして、ニューノーマルな働き方の実現はなし、といったところか。
※キャリコネニュースでは引き続き派遣社員の不満や「お酒の失敗エピソード」などのアンケートを実施しています。