掲示板ミクルに3月下旬、学歴詐欺を検討している女性からの相談が寄せられた。投稿者は諸般の事情により、実際は高卒であるにもかかわらず大卒と偽って就活する予定だという。続けて、転職経験者に「入社時に卒業証明書の提出は求められましたか?」と質問した。
労働政策研究・研修機構の調査によると、60歳までフルタイムの正社員で働き続けた場合の生涯賃金を見ると、高卒男性(2億1000万円)は大卒・院卒男性(2億7千万円)よりも6000万円も少ない。そのため、大卒という経歴を羨ましく感じている高卒の人も多いのではないだろうか。(文:石川祐介)
「歓迎会では『名前、大学名と学部、趣味・特技』を言うよう求められました」
卒業証明書の提出があったかについて、質問に答えている人が多い。
「私は転職で提出を求められた会社が2社ありました。大手や金融系、教育系などは求められると思います」
「私は中小を受けましたが、提出を求められたことがあります」
会社の規模や業種に関係なく、企業によって卒業証明書の提出有無は分かれるようで、明確な傾向はなさそうだ。入社しないと分からないため、結局は運次第と言える。ただ、経歴詐称がバレると最悪の場合、解雇されるリスクがある。かなり危険な行為と言えるだろう。
また、卒業証明書の提出は求められなかったとしても、日常会話からボロが出る可能性は十二分に考えられる。
「私は提出を求められませんでした。ただ、歓迎会での自己紹介では、『名前、大学名と学部、趣味・特技』を皆の前で言うよう求められましたね」
どれだけ違和感ない嘘を作り上げても、大学生活を経験していないと、実際に大学を卒業した人には怪しまれるのではないだろうか。サークルやゼミ、アルバイトなど大学生特有のエピソードを完璧に作ることは不可能である。
「詐称予定の大学OBやOGがいたらどうするの?どの学科だとか、どのゼミだったのとか聞かれたら?学生にしか分かり得ないあるある等、思い出話されたらどう答えるの?」
そもそも、入社先に同じ大学に通っている人がいるかもしれない。その際、教授やキャンパス、周辺のお店に関する話を振られるはずである。被りを回避するために無名な大学を卒業したことにしても、珍しい大学出身であれば興味を持たれて余計な質問をされかねない。
倫理的に問題であるが、仮にバレなくても嘘に嘘を塗り重ねるのは非常にしんどい。やはり、ありのままの自分で勝負するのが得策ではないだろうか。【参照元:掲示板ミクル https://mikle.jp/】