元ニートの億万長者が「世の中がよくなることをやりたい」 地方を豊かにするビジネスに目覚める | キャリコネニュース
おかげさまで11周年 メルマガ読者数
65万人以上!

元ニートの億万長者が「世の中がよくなることをやりたい」 地方を豊かにするビジネスに目覚める

夏目漱石の小説「坊ちゃん」にも登場した愛媛・松山市の道後温泉。その一角に、温泉もないのに楽天トラベルアワードを4年連続受賞の「道後やや」がある。2015年6月11日放送の「カンブリア宮殿」は、この宿を仕掛けたエイトワンの大籔崇社長(35歳)の驚きの成功人生と経営術を聞いた。

広島県生まれの大藪氏が愛媛大学に入学し、唯一真剣に取り組んだのがパチンコだった。毎日通いつめて勝てる傾向を分析し、1000万円を稼ぐ。卒業後も就職せず、本人いわく「ニート生活」をしながら株取引に挑戦。元手の35万円を15億円に増やすとビルやアパートを取得し、家賃で安定した収入を得るようになった。

高級旅館の経営引継ぎ、著名な料理人を呼び寄せてみたが…

「構造上の問題」について積極的に開示するユニークさ(ウェブサイトより)

「構造上の問題」について積極的に開示するユニークさ(ウェブサイトより)

しかし大藪氏は「何か違う」と思い始める。おいしいものを食べたり好きな服を買ったりしたが、心は満たされない。「そのお金を使って、もっと世の中がよくなることをやりたい」と考えていた頃、客足が伸び悩んでいた高級旅館「道後 夢蔵」の経営を引きつがないかと知人から持ちかけられた。

「愛媛のために何かしたい」と引き受けた大藪さん。東京から著名な料理人を呼び寄せメニューづくりを任せたが、客足は戻らず。やがて厨房スタッフのほぼ全員が辞めてしまう事態に陥る。

料理人たちは、全国から取り寄せた高級食材を言われるままに調理するだけだったのだ。総料理長の篠宮さんは、当時の心境をこう明かす。

「心の中では『愛媛の食材を使ってほしい』という気持ちがあっても、すごい先生のメニューなので、それに捉われながら料理をしていた」

大藪さんは「愛媛のためになっていない」矛盾に気づき、外部の料理人との契約を打ち切り、「食材は愛媛産にこだわりましょう。メニューは皆さんが考えてください」と厨房スタッフに告げた。

雰囲気は180度一気に変わり、「自分たちの料理が出せる。『料理人として勝負したい』という気持ちがみんなに芽生えたと思う」と篠宮さんは振り返る。

経営方針を「スタッフのやる気」に切り替え

今では、とことん愛媛を堪能できるメニューに生まれ変わった。客室も愛媛づくしで、藍色が美しい砥部焼のタイルで作った風呂は特に好評だ。スタッフ全体の意識も向上し、仕事が「愛媛に貢献している」という充実感につながっている。

客室係の女性スタッフは「その意味で、やりがいがかなり出てきました」と語る。客足も回復し、3年で人気の宿となった。村上龍が、「モチベーションをみんなが持ってくれたことが、経営者としての第一歩でしたか」と尋ねると、大藪さんはうなずき「それが今でも僕の軸になっています」と経営方針を語り出した。

「経営していると日々判断の連続で、迷うこともたくさんある。迷った時は『スタッフのモチベーションが上がって、やる気が出るほう』を選ぶようにしています」

会社も社員90人、年商11億円を稼ぎ出すまでに。現在は、今治タオルや砥部焼き、農園など、愛媛の特産品を扱う10以上のビジネスを行っている。さらに愛媛に限らず、香川県の特産である手袋など、優れた全国各地の工芸品をモダンなデザインにするなど見せ方や形を変えてその売上を伸ばしている。

若いうちに、ほとんどギャンブルで富を手に入れた大藪氏。たいへんな強運の持ち主だが、たぐい稀なる分析力や、冷静な判断力があってのことだろう。そして「自分の欲望のためだけに働くのではない」姿勢が、人を動かし、成功を呼び寄せる鍵となっているように見えた。(ライター:okei)

あわせてよみたい:各地で「後継者バンク」の取組み広がる

 

【PR】注目情報

関連記事

次世代バナー
次世代バナー

人気記事ランキング

  1. 「車で甲子園に連れて行ってくれた友人にガソリン代を請求された」 不満を漏らすスレ主に「言われる前に出せ」と非難殺到
  2. 幻冬舎・見城社長、NewsPicksに激怒「こういう会社は必ず滅びる」 パートナーシップの解除通告が発端か
  3. 3連休中はみずほ銀行ATMが停止 「あらかじめ現金引き出しておいて」注意呼びかけ
  4. 会社でぼっち状態、誰とも話しません――職場での孤独を訴える人々に「周りの人もおかしい」という指摘も
  5. 日本酒「獺祭」の製造元が「お願いです。高く買わないで下さい」と訴え 「一部業者が一般客を装って正規店で購入し転売している」
  6. 「妊娠の順番を破ってすみません」勤務先の保育園に謝罪した投書が「闇すぎる」と話題 「うちも毎年二人までって決まってる」
  7. はるかぜちゃん、「#KuToo」運動で上野千鶴子を批判「好きでヒールを履いてる人を野蛮呼ばわりする方が野蛮」
  8. 「お客様にはもう少し頭を使ってほしい」 会計時の小銭の出し方を批判したツイートが賛否両論を引き起こす
  9. 主婦が働く理由、 40代は「子どもの学費や将来に向けて」 50代60代は「生活費のため」
  10. 災害に備え生活必需品を備蓄している人は半数以下 10代女性の2割はツイッターで安否確認

アーカイブ