手取り15万円で中古マンションを買った20代女性 FPの見解は? | キャリコネニュース
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手取り15万円で中古マンションを買った20代女性 FPの見解は?

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月の手取りが20万円以下で「一人暮らしできない」という人は少なくない。しかしキャリコネニュースのアンケートに、手取り15万円という20代後半の女性(和歌山県/正社員/年収250万円/未婚)から、「奨学金を返しながら中古マンションを購入した」という声が寄せられた。

「以前より貯金が増えましたが、生活費の二倍程度です」

「地方の事務員は、基本給10万台前半のところが多いので、妥当な金額、少し多いくらいに感じます」と語る女性。中小企業で経理と総務を兼務し「仕事は多岐に渡る」という。仕事と報酬について、考えをこう綴っている。

「誰の仕事でもない仕事は、大体私の仕事。 他部者の人のミスや忘れの為に奔走していると、この人は私の倍以上貰ってるだろうに……と理不尽に感じます。 事務員の給料は安すぎる。給料が需要と供給で決まるとすれば仕方ないことですが、労力には見合っていません」

また暮らしぶりについては

「手取りが少ない中から、奨学金を返しながら一人暮らしをしているので、貯金は一向にたまりません。あると使ってしまうので、貯金代わりに年金保険はかけています。車はあきらめ原付に乗っているので、大きな買い物やまとめ買いが出来ず不便です。タバコやお菓子やジュースを我慢すれば、車は乗れますが……」

と明かしていた。経費のかかる車より、日々の楽しみを優先しているようだが、住居は賃貸ではないという。

「家賃より安いローンで、バイクでも辛くない距離の、格安の中古マンションの一室を買いました。家賃の分余裕が出来たので、以前より貯金が増えましたが、生活費の二倍程度です」

生活費が住居費含めて月20万円だとしても、貯金は40万円だ。まだまだ心もとない。ただ、「将来は、奨学金とローンを払い終えれば、3万円も余裕が出来るので、その時を今か今かと待っています。欲しい物は十数年後に買おう……」とささやかな望みもつぶやいていた。その後も結婚については一切触れず、女性は

「老後は、 今既に安い生活費で暮らしていますし、厚生年金と年金保険で今の生活費くらいの額が貰えると思っているので、なんとかなると思っています」

と投稿を結んでいる。

住宅ローンを支払いながら奨学金も返済しているだけでも立派

ファイナンシャルプランナーの大野翠氏(芙蓉宅建FPオフィス代表)は次のように解説する。

<20代後半という年齢で家計を工夫して中古マンションを購入し、普段は原付バイクを利用しているということで、全体的にとても素晴らしいですね。

まず、原付バイクは維持費が安い上に、ガソリン代の負担も少なく、マイカーよりもはるかに家計に優しいです。関連して、購入したマンションから職場までも原付バイクでの移動が可能ということですので、とても合理的で良いと思います。

何よりも、若いうちにマイホームを購入しておくことで、老後資金のうち住居費の負担がかなり軽減されます。住宅ローン完済後の出費は、固定資産税、火災保険料の支払いや、必要に応じた修繕費程度でしょう。マイカーに関しては、必要な時だけレンタカーやカーシェアリングを利用するという方法もあります。普段の移動は原付バイクで大きな買い物の際のみカーシェアリングと、使い分けることで節約になります。

回答者様は、現在の貯金が少ないとコメントくださっていますが、20代後半で年収250万円、住宅ローンの支払いをしながら奨学金も返済しているだけでも立派です。仮に現在の勤務先の定年時期が65歳だと仮定した場合、定年まであと40年近くあります。在職期間に毎月1万円の貯金をしたとして、単純計算で480万円になります。

今後、ローン・奨学金の返済が終わると、もっと貯金にまわすお金が出てくるかと思います。その際に貯金額を増やしていけば、老後資金は十分に貯めることが可能です。勤続年数が長くなると、給与の上昇も推測されることから、老後資金だけでなく日々の生活も少し余裕が出てくるはずです。現在のお考えの通りで何ら問題ありませんので、これからも長期的なビジョンをもって進めていただければと思います。>

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※キャリコネニュースでは「手取り20万円以下の人」にアンケートを実施しています。回答はこちらから https://questant.jp/q/6V8RFE22

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