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結局、誰も「いい人材の見抜き方」は分かってない 不採用が「人格否定ではない」理由

面接合格の基準ってなに?

面接合格の基準ってなに?

就職活動をしているうちに不採用通知が何度も続くと、「自分は社会から必要とされていないのか…」と落ち込むこともあるかもしれません。それこそ人格否定をされたように感じる人もおり、近年は就活による自殺なども話題に上がるほどです。

一方、経営者や採用担当者の話を聞くと、本当に様々な選考基準を持っています。例えば「部活を長年続けてきた人は長く勤めてくれる」「ご飯を食べるのが早い人は、仕事も早い」「身だしなみが美しい人は仕事も丁寧」などといったものです。(文:河合浩司)

首を傾げたくなる基準で採用する会社もある

しかしこれらの基準も、実際に採用してみると大してアテにならないことが分かります。部活を長年続けてきた人でも、すぐに辞めてしまうこともありますし、服装だけがきれいで、仕事が雑な人も実在します。

それでも採用者側は、自分たちが思い込んでいる不確かな基準をなかなか変えようとはしません。そればかりか、面接相手を小ばかにしているのではないかと思えるような、いい加減な基準で学生を振り分けている人もいるのです。

「異性と付き合った経験がある人は、コミュニケーション能力が高い」
「箸の持ち方がきれいな人は、仕事もきっちり仕上げる傾向にある」
「成功体験がある人は、社会人になってからも成功しやすい」

そんなわけがあるか!と怒りを覚える方もおられるのではないでしょうか。正直なところ、これらの基準については私も現実的ではないと考えています。このような選考基準では、優秀な人材との縁をみすみす逃すことになると私には思えてなりません。

しかし、このような疑問のある基準で採用する会社であっても、あくまでも現時点での話ですが、経営がうまく回っている場合もあります。以前記事にした「社畜を見分ける面接手法」を採っている会社も、経営自体は順調なのだそうです。

「5分も話をすれば分かる」というのは思い上がりだ

したがって上記のような理解も共感も全くできない選考基準であっても、現時点の良い結果があるので、これらを「完全に間違いだ」とは言い切ることが難しくなります。要するに選考基準がデタラメでも、結果的に会社がうまく回ることはあるということです。

しかしだからといって、ある選考基準で落ちてしまった人が劣った人材であると決めつけることはできません。選考基準と人材の可能性との「因果関係」を見出すことは困難ですし、そもそも人間は時間とともに変わることができる存在です。

最終的にどちらが正しくて間違っているのかは、人材の採用・教育の結果が見えてくる将来のことになるのでしょう。結局のところ良い人材を採用するための確実な方法は、誰も分かっていないのです。仮に不採用が続いたとしても、人格否定をされたとは思わないでください。

それでも就活ビジネスで食べている人の中には「5分も話をすれば使える人材かどうか分かる」「いや3分で十分だ」などという人もいます。しかしそれは思い上がった態度としか思えないというのが、私の考えです。

あわせてよみたい:ちょっと待った!「就職留年」しても上手くいくとは限らない!

 

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