「行きたい業界に就職できなかった…」 それはそんなに悲観するものではないのかもしれない
「就職先は決まったが、行きたかった企業・業界ではない」として、自分の就活が不本意な結果に終わったと感じている人もいるのではないでしょうか? 希望の道を絶たれ、人生を諦めたような気持ちになっている人もいるかもしれません。
でも、ちょっと待ってください。もしかするとその業界に進むことが、実はあなたにとって一番良い選択なのかもしれませんよ。今回はそのことを、身をもって体験した私のケースをご紹介します。(文:ユズモト)
想像しなかった「ホテル勤務」から新しい世界へ
私が就活前に一番行きたいと考えていたのは、ビール業界でした。自分がビール大好きなことや、3年生の夏休みにインターンシップに参加したことがきっかけで、4大ビール会社の1社を志望するようになりました。
しかし、結局はその会社に採用してもらうことはできませんでした。他のビール会社も全て敗退。私立文系だったこともあり、ビール業界の次に行きたかった金融業界も、採用に至らないまま就活の季節が終わりかけてしまいました。
最終的に滑り込んだのは、当初は全く考えてもいなかったホテル業界。ようやく入社が決まったとき、嬉しい気持ちはもちろんありましたが、心のどこかでは正直「不本意だ」と感じていました。
でも、実際に入ってみて「わたし、この仕事向いているのかも」と納得しました。フロントでの接客はもちろん旅行サイトの口コミ返信やメルマガ配信など、人と接することや物を書くことが好きな私にぴったりな仕事だと思ったのです。
一方で、社会人になって周りの話を聞くと、目指していた会社は自分には合っていないかもしれないと思いました。ビール業界は「結果を出してナンボ」という体育会系な面もあり、細かいルールが多い金融業界も大ざっぱな私には向いていない。
就職活動で軒並み選考に落ちたのも、そういった適性のなさを見抜かれてのことだったのか。そう素直に思うようになりました。人事は人を見極めるプロですから、その業界や企業に合った人を選んでいるのは、あながち間違いじゃないようです。
それに今では、ホテルからは転職をして全く関係のない業界に勤めていますが、会社とは別のところでホテル・就職関連のコラムを書かせてもらっていたり、外国人旅行者へのメール対応の仕事をさせてもらっていたりしています。
もしホテルに就職していなかったら、今みたいに色々な仕事をする機会にも恵まれなかったでしょう。こんな私のような例もあるので、そんなに悲観的にならないでくださいね。それがあなたにとって天職なのかも知れないし、そこから色々な道が開けてくるかも知れないのですから…。
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