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「1日完結採用」で6人に内定出したユナイテッド 意思決定の速さアピール、優秀な人材も集まる

10月1日には多くの企業で内定式が開かれた。しかし9月末の時点で大学生の3人に1人がまだ就職活動を継続するという(マイナビ調べ)。大手企業の「採用後ろ倒し」の影響で内定辞退が相次いだ中小企業では、秋以降も採用活動を続けざるをえない。

10月12日放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)は、独自の工夫をこらす中小ベンチャーを紹介した。人手不足から来る空前の「売り手市場」の中、企業側も長期戦の構え。採用担当者は「年明けまで活動を続ける」と語る。

就活生も「落ちたとしても他よりダメージが少ない」

ユナイテッドのウェブサイトより

ユナイテッドのウェブサイトより

呉服店を展開する「たちばな」は、本社が長野で東京に事業所はないが、新卒採用のため東京・銀座に事務所を構えて説明会や面接を行っている。地方の学生のためには、現地まで出向いて面接を実施。学生の負担を減らして採用につなげようと必死だ。

スマートフォン向けアプリなどを開発するユナイテッド(東京・渋谷)は20人の内定者が9人にまで減少してしまった。そこで「説明会から最終面接まで1日で完結する採用」を実施。午前10時から説明会と筆記試験、午後からは1時間おきに一次、二次、最終面接までを立て続けに行い、その日のうちに内定まで出したのだ。

内定した2人の学生は、他社の内定をもらっていたものの、この採用方式に興味を持ち受験した。今まではこの会社を知らなかったそうだ。内定者の1人は感想をこう語る。

「単純にいいな、と思いました。こちらとしてはメリットしかない。落ちたとしても『1日だからまあいいか』と、他よりもダメージが少ない」

目標数には届かなかったものの「1日完結採用」で6人が内定し、合計15人の内定者を確保した。ユナイテッドの井上怜さんは「優秀な学生が集まって、内定承諾率も向上した」と成果を明かす。

マイナビ編集長「内定者のつなぎ止めに企業の姿勢が問われた」

今年から新卒と中途の区別をなくした企業もある。情報サイトを運営する「じげん」は、新卒の学生と同じ日に、某企業取締役の転職面接も行っていた。さらに入社を最大1年先送りできる「モラトリアム制度」も導入。平尾丈社長は、

「卒業を待たず入社したり、卒業後に半年留学したりなど、入社時期を自由に選定できる。多様な人材を集める『採用本質主義宣言』をさせていただいた」

と語る。こうした自由な社風に魅力を感じて決めたAさんは、近い将来の起業を目指している。「事業家としてのスキルを伸ばし、大きな事業家になっていきたい」と抱負を語った。

後ろ倒しの影響で企業・学生の双方が混乱したことは確かだが、それでもしたたかに新しい発想で自社の魅力をアピールする企業はあった。とくに「1日内定」には企業の意思決定のスピードが表れるし、何度も足を運んで結局ダメだった時の疲労感を知っている学生には大きな魅力だろう。それは企業側にも同じことだ。

就職サイト大手のマイナビ編集長の吉本隆男さんも、内定者のつなぎ止めには企業の姿勢が大きく問われたと分析していた。苦戦を強いられるときほど、こうした工夫ができる企業が「頭一つ抜ける」という印象を持った。(ライター:okei)

あわせてよみたい:今どきベンチャーの少し変わった社内制度をご紹介!

 

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