パチンココーナーを見渡せば、まず通常時の大当たりの良い振り分けを獲得してラッシュへ。そのラッシュ自体の性能は控えめながら、ラッシュ中大当たりの何割かが上位ラッシュに突入するという、“ラッキートリガー”なるシステムを取り入れる機種が増えている。

まず当てて、通常当たりではなくラッシュに通じる方の当たりを獲得し、そのラッシュ中に上位に繋がる当たりをさらに引かなければならない。考えただけで普通は「無理」と思う道筋だ。何がラッキートリガーだよ。

僕もギャンブル中毒だけど、こんな仕組みでは当然長期的に見れば必ず負けると思っている。もう釘がどうこうとかの次元ではなくなっているというかね。

一方でパチスロコーナーも酷い。スマスロが導入されて以降は、やはり通常から突入できるAT自体は性能が低いというか、あまり連チャンに繋がらず、純増枚数も低め。しかし運良く上位ATに繋がれば純増枚数も一気に倍増し、短期間で数千枚のメダルを獲得する可能性が高まるという仕組みの台が多くの依存症を発生させている。

一頃昔は、当ててATに入れれば、継続率で管理されてこそいたものの、ヒキ次第では継続率が低いATでもそこそこ伸ばせることはあった。今もそれは変わらないが、いかんせん上位ATがウリになっているので打ち手もどうしてもそこを目指してしまいがち。

で、別に上位に入ったからと言って万枚出るわけでもないんだよね。その辺りはヒキが悪ければすぐに終わってしまい、獲得期待枚数以下で通常に落ちることはざらにある。

入れにくく、伸ばすにもそこからさらにヒキが必要ということで、上位ATが搭載されている機種は僕もほとんど触っていない。打っても長期的に見れば負けるだろうし、そもそも設定関係ないでしょ、みたいな台ばかりになっていて気に食わないというのもある。

今の時代は、とにかくパチンコ・パチスロユーザーが荒いギャンブルを強いられがちということが言える。
1回の勝負で収支も荒れがちというか、1日数千円勝てれば満足という人を切り捨てる感じになっちゃってるのはいよいよ末期だなぁと。末期なんてもう20年ぐらい前から言われてた気はするけど、1回の勝負で5万とか持ってないと話にならない結果になりがちなのがスマート機なので僕は恐ろしい……かと言ってメダル機を触ろうにも、もうホールにそんなのほぼ残ってないし。

遠隔はない！けれども……

長くなったけどここからが本題。先日、5ちゃんねるに「遠隔と出球制御でパチンコ負けました」というバカが立てたようなスレッドが立っていた。スレ主は、パチンコホールにおいて遠隔。つまり店舗が事務所側から出玉の操作をするイカサマ行為の存在が実際にあるものだと考えている様子。

実は過去に本当にそういったイカサマをして警察沙汰になった店もあるにはある。なので遠隔は過去にはあった証拠も出ている。

だけど、基本的には今の時代なんて別に個々人の遊技台を操作なんてしなくても、勝手に出玉の波が演出されるので遠隔をするメリットなんてない。発覚したらえらいことだし。だがこのスレ主はバカなので、なんで遠隔があると思っているのにやめないの？　という質問に対して「遠隔で出してくれって思ってるから」と珍回答。こういう人が今もホールの収益を支えているわけである。

僕も含め、この時代にまだホールに出入りしている奴なんてのは大体この程度の頭しかないんだよね。わかる。自分事として――。

断っておくと僕は遠隔なんて今更やっている店はほぼないと思っている。しかし、出玉の制御という点については「それはあるね」と断定する立場だ。これはオカルトではなく、実際に今のパチンコホールでは、遊技台に1営業時間ごとの出玉の上限が設定されている機種だらけだからだ。

スマパチなら差玉が95,000発時点でコンプリートと呼ばれる遊技終了機能が発動。スマスロなら19,000枚獲得時点でコンプリートとなり、その日はもう当該遊技台はうんともすんとも言わなくなる。

言い方を変えればこれもまた出玉の制御と言えるだろう。良い調子で連チャンしまくっていたのに、台の都合で強制的に打ち切りになるんだから。

出玉上限があって、上位までの道のりはかなり遠い。そういう台はやっぱ、勝てんのよ～。打ってる人大丈夫なのかな。特にあんまり良い服も着てないし靴もボロい若い人がスマスロとか打ってるの見ると「どこにそんな金があるんだ」と心配になってしまう。パチンコもパチスロも、どんどん勝ちにくく、負けやすい時代になっていく……。