「ハラミタ企業」の見分け方~採用手法から「企業風土」が分かる<ハラスメント体質編> | キャリコネニュース
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「ハラミタ企業」の見分け方~採用手法から「企業風土」が分かる<ハラスメント体質編>

「ハラミタ企業」になっていないか

「ハラミタ企業」になっていないか

採用活動は、企業にとって生死に関わるような真剣な活動です。だからこそ、ギリギリの場面においてどういう行動を取るか、その取捨選択の中に会社の真の組織文化や風土の特質が出てきます。

日頃は男らしい態度の人が、厳しい場面になると卑怯者になるというように、真剣な場面では「素」が出るものです。組織も厳しい状態になって、初めて本性が分かるもの。今回は多くの人にとって避けたい3つの社風を「ハラミタ企業」と名づけ、面接を通じた見分け方を考えてみます。(文:曽和利光)

「ハラスメント、ミガッテ、タテマエ」は避けるべき

「ハラミタ企業」とは聞きなれない言葉かと思いますが、それもそのはず。本稿のために私が初めて使う造語で、以下の3つの言葉の頭文字をつなげたものです。

1.ハラスメント(嫌がらせ、低遵法意識)体質
2.ミガッテ(身勝手)体質
3.タテマエ(建前)体質

正直、私も現役採用担当者時代にやってしまったこともあり、今の新卒採用のように時期の制限などから致し方ない部分もあります。とはいえ、理想を語らねば堕落するだけですので、私自身の反省を兼ねて思い切って書いてみたいと思います。

まず今回は、権力で無理やり言うことを聞かせようとする「ハラスメント体質」について詳しく見ていきましょう。相手に向き合って誠実に交渉するのではなく、強い立場を利用して脅したりすかしたりしながら、一方的に自分の考えを通そうとする社風を指します。

このような社風を持つ会社では、採用においては以下のような特徴がみられます。主に内定辞退の場面で、このあたりの特徴が出てくることが多いようです。

まず、「他社をすべて辞退すること」を前提に内定をちらつかせるような会社は、このタイプのおそれが高いです。ただし会社側にも、確実に内定受諾をしてもらわないと採用人数が確定せずに困るため、誠実なお願いとして他社辞退を望むのは普通のこと。微妙なニュアンスを見分けねばなりません。

「一人ひとりの個を尊重しない会社」には要注意

内定辞退をしようとすると採用担当者が豹変し、威圧的な態度で翻意を執拗に促すような会社も、相手を不安にさせることで意思を曲げさせようとするハラスメント体質が垣間見られます。

「辞退をするなら、もうあなたの学校からは人を採りません」などと、応募者以外の人にまで影響をあたえると脅しをかける会社も同様です。就職は個人的な問題であるにもかかわらず、周囲に迷惑をかけたくないという気持ちを利用して、意思を変えさせようとしているわけですから。

「内定を受諾する」と答えると、今すぐこの場で他社に辞退の連絡を入れるよう圧力をかける「オワハラ(就活終われハラスメント)」に及ぶ会社もあります。内定受諾を一度受け入れても、いろいろ悩むこともあるのが人間というもの。それを許そうとしない狭量さが感じられます。

学生がきちんと断っているのに、何度も何度も電話などで連絡をしてきたり、強い口調で咎めたり、学校や家などに押しかけてきたりする、いわば「ストーカー的採用行為」をするような会社は、言うまでもなくハラスメント体質に違いありません。

こういう会社は、そもそも「職業選択」には自由があるということを尊重しておらず、遵法精神にも問題がありそうです。人生の一大事である就職の意思決定を軽んじているという意味でも、一人ひとりの個を尊重しない会社とも言えるでしょう。(次回は「身勝手体質」と「建前体質」について検討します。)

あわせてよみたい:「オフィスでカレー」はスメハラなのか?

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