夏休みに増える「デートDV」、加害者が女子中高生の場合も 頭ごなしの「別れなさい」はNGワード | キャリコネニュース
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夏休みに増える「デートDV」、加害者が女子中高生の場合も 頭ごなしの「別れなさい」はNGワード

「デートDV」、気を付けて!

「デートDV」、気を付けて!

いよいよ夏休みが始まった。交際中の中高生の間で数年前から問題になっている「デートDV」のトラブルが増加する季節だ。7月21日放送の「ノンストップ!」(フジテレビ)では、大人とは違う中高生特有のDVの特徴を伝えた。

田島夏樹さん(仮名・15歳)はLINEゲームで常に上位にランクインしているmasatoさんに憧れて、面識がないまま思い切って連絡。メッセージをやりとりするうちに仲良くなり、交際することを決めた。(ライター:okei)

「死ね」メールを送る精神的暴力も含まれる

彼は1つ年上のさわやか系。ゲームの話題で盛り上がるが、それ以外は口数が少ない彼に、夏樹さんはのめり込んでいった。食事などのデート代は常に夏樹さんが払い、偶然会った男友だちと話をすれば暴力を振るわれ、土下座までさせられた。

「俺以外の男としゃべんじゃねえ!」

塾だからと誘いを断ると、「なんでだ!他の男に会うためだろ。お前を殺してやる!」とメールで脅迫。夏樹さんは恐怖で外に出られなくなり、家に閉じこもるしかなかった。

男性が被害者となるケースもある。彼氏のバンド活動が忙しくなり、彼女に「距離を置こう」と切り出すと、彼女は彼のスマホのGPS機能を勝手にONにしたり、彼の実家に頻繁に電話したり、SNSに彼の誹謗中傷を書き込んだりする嫌がらせが数週間続いた。

このようにデートDVは身体的な暴力だけでなく、相手のプライバシーを一方的に制限することや、相手にだけお金を払わせる経済的暴力、「死ね」などのメールを送る精神的暴力も含まれる。

内閣府が平成27年3月に公表した「男女間における暴力に関する調査報告書」によると、交際相手からの被害が「あった」と答えた女性は19.1%、男性では10.6%と女性の方が被害に遭う割合は高い。しかし男性の被害も1割強もあって、見逃せない。

親の交際体験を話しておくことも大事

少年事件を専門に数々の相談を受ける二宮英人弁護士によると、中高生は他人がどういう交際をしているか知らないため、異常に気付かないことが多いという。SNSでは優しかったので本当はいい人なのではと思い込むなど、ネットの影響も指摘した。

加害者が問題に気付いていないことも、特徴のひとつ。前述の加害女性は、名誉棄損やストーカー規制法に違反するおそれを弁護士に注意されるまで、悪いことをしているまったく意識がなかったようだ。

冒頭の加害男性(16歳)も最終的に脅迫で逮捕されたが、「こんなことで逮捕されるんですか」と親と共に不満を表した。しかし最近では警察も男女間のトラブルに敏感で、たとえ未成年でも大人と同じように逮捕されるとのことだ。

最後に子どものDV被害に気付いたとき、親が言ってはいけないNGワードを二宮弁護士はこう明かした。

「頭ごなしに『別れなさい』と言ってはいけない」

別れを強要すると、子どもは親に相談しなくなる。まずは「力になるよ」と話を聞くことが大事で、最終的にそういう相手はダメだねと持って行くのがいいそうだ。さらに「親の経験でもいいので、交際するとはどういうものか話しておくことも大事」と助言していた。

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