再就職で前職より給与が下ってしまった人に朗報 「就業促進定着手当」が活用できるかも | キャリコネニュース
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再就職で前職より給与が下ってしまった人に朗報 「就業促進定着手当」が活用できるかも

雇用保険に入っていた人が失業した場合、失業手当が受け取れることは広く知られている。しかし、いざ再就職して前職より給与が下ってしまった場合に受け取れる手当があることは、あまり知られていない。

ツイッターで「再就職したけど前の職場より賃金が低いってときはこういう制度もあるからうまく使って行こうな」という呟きが話題だ。就業促進定着手当に関するもので、2月28日17時時点で1万7000以上リツイートされている。リツイートの数や「こんな制度があるのかー、全然しらなんだ」といったコメントから考えるに、この制度を聞きなれない人も多いらしい。

再就職手当を貰っていることが前提条件、給与差額が支給される

知ってる人は得をする

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この就業促進定着手当とはなんなのか。ハローワークのHPには

「就業促進定着手当は、再就職手当の支給を受けた人が、引き続きその再就職先に6か月以上雇用され、かつ再就職先で6か月の間に支払われた賃金の1日分の額が雇用保険の給付を受ける離職前の賃金の1日分の額(賃金日額)に比べて低下している場合、就業促進定着手当の給付を受けることが出来ます」

と記されている。順を追って説明しよう。

会社を辞めた際に貰える手当で代表的なのは「基本手当」、いわゆる「失業手当」だ。

この失業手当の支給日数を3分の1以上残して再就職先が決まり、一定の条件を満たす場合に支給されるのが「再就職手当」、いわばハローワークからの祝い金である。

さらに、再就職手当を受給した人が、再就職先に引き続き6か月以上雇用保険の被保険者として雇用され、かつ、再就職前より賃金が低い場合、「就業促進定着手当」の支給対象となる。前職の賃金から低下した分の差額6か月分を計算し、上限を超えない範囲で支給される仕組みという訳だ。

27歳、勤続年数3年、月給30万円から20万円の職場に移った場合は約10万円

実際どの程度の額になるのだろうか。例えば27歳のAさんが、勤続年数3年で月給30万円の職場を辞め、30日間失業手当をもらった後、月給20万円の職場に再就職して6か月間働いたとする。この場合、失業手当が17万610円、再就職手当が23万8854円になる。

就業促進定着手当は、再就職しなければ本来もらえたはずの失業手当満額分から、実際に支給された失業手当と再就職手当の合計分を除いた額が上限だ。よって、Aさんに支給される就業促進定着手当は10万2366円となる。

60万円と比べてしまうとだいぶ少なく感じるかもしれないが、貰えるだけでもありがたい。

申請期間は「再就職した日から6か月経過した日の翌日から2か月間」

厚生労働省職業安定局の担当者によると、2015年度の再就職手当受給者数は40万5715人、同年度の就業促進手当受給者数は14万2346人だそうだ。「再就職手当の支給決定時に、就業促進定着手当の支給申請書も同封してお送りしております」とのことなので、対象になりそうな方は今一度手元の書類を確認してみてほしい。

ちなみに、就業促進定着手当の申請には、「再就職した日から6か月経過した日の翌日から2か月間」と期限がある。申請先は再就職手当の支給申請を行ったハローワークだが、郵送でも可能だという。

基本手当と同様に非課税で受け取れるこの手当。退職を考えている人は、これを機に覚えておいても損はなさそうだ。

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