保育士の8割以上が「男性保育士は必要」と回答 「ダイナミックな遊びができる」「園児の父としての役割期待」
これまでは女性の職業というイメージが強かった保育士だが、最近では男性の保育士も増えつつある。保育情報サイト「ほいくらいふ」を運営するウェルクスは、3月16日に「男性保育士に関する実態調査」の結果を発表した。132人の保育士と幼稚園教諭にアンケートを実施したところ、8割以上が「男性保育士は必要」だと回答していることが明らかになった。
「女ばかりでギスギスしがちな職場の雰囲気が和らぐ」
調査は、2017年2月20日~3月2日にインターネット上で実施。132人から回答を得た。「保育園・幼稚園に男性保育士は必要だと思いますか」という問いに「とても思う」(36%)「思う」(48%)と回答した人は合わせて84%に上った。
男性保育士が必要だと思う理由として「ダイナミックな遊び」を挙げる人が多かった。
「子どもの頃にダイナミックな遊びをして貰うには、男性は、欠かせない存在だと思います」
また「家庭では母親と父親が一緒に子育てを行う。保育園・幼稚園も男性と女性が半々で仕事をし、保育をしていくことが子どもにとって一番いい」と子育てには男女双方の関わりが必要だと回答している人もいた。
男性保育士がいることで職場の雰囲気も変わることがあるらしく、「女ばかりでギスギスしがちな職場の雰囲気が男性保育士の存在のおかげで和らぐ場合も少なくない」という回答もあった。
逆に、男性保育士が不要だと思っている人は「保育は母性愛がないとできない仕事だと思う。細やかな指導は男性にはできないと思う」と答えていた。
「収入面で行き詰ったりして若いうちに退職するケースが多い」
また男性保育士に期待する役割としては「体を使ったダイナミックな遊びや指導」「力仕事や高い場所の仕事」などが挙げられた。他にも「施設の安全管理・防犯対策」「園児の父親的役割」にも男性保育士の活躍が期待できる。
このように男性保育士には様々な役割が期待されているが、男性保育士による「女児の排泄や着替えの介助を嫌がる保護者もいる」ことが懸念されている。男性保育士が女児のオムツを替えられない職場に勤めている人は「役割分担が難しい」と回答していた。
また男性保育士は「長続きしない」というコメントもあった。
「始めは(原文ママ)元気でも、収入面で行き詰まったり、女性職場に疲れたりして、若いうちに退職するケースが多い」
同社の担当者は「男性保育士の職場環境改善のためには、保護者の方からの理解が欠かせません。また給与などの待遇面の改善、更衣室などの整備も重要です」と語っていた。