「社畜度」診断するスマホアプリ 無職ユーザーは「就活しないで良かった」と笑顔
会社に自分の人生をゆだね、もはや家畜状態になってしまった人のことを揶揄して「社畜」と呼ぶ。ブラック企業に勤めて日々の仕事に追われていると、自分が社畜になっていることに意外と気づかないものだ。
そんな人の「社畜度」を計測してくれるのが、ポッケが開発したスマホアプリ「社畜診断」だ。「有休は?」「サービス残業は?」など10の質問に答えるだけで、勤務先のブラック度をパーセンテージで表示し、今後の身の振り方をアドバイスしてくれる。
「上司のいうこと→絶対」でブラック度1000%
試しに「最悪のブラック企業」を想定してやってみる。有給休暇は使えないし、サービス残業は当然。体調を崩しても帰ることはできないとし、他の質問にも以下のように回答する。
「今の会社に入って友達は? → 誰もいなくなった」
「上司のいうことは? → 絶対」
「会社の飲み会は? → 強制参加+ひたすらお酌」
「休日に会社から呼び出されたら? → 休日出勤がデフォルト」
表示された診断結果は、「ブラック度数 1000%」。「会社のためなら死ねる社畜」というレベルだという。通常のブラック企業の10倍悪いということか。
「24時間365日、会社のことが頭から離れないのでしょうか。しかしながら無理をしすぎるといつか壊れてしまうので、にっちもさっちもいかなくなる前に、出来ることなら、今すぐ辞表を出すことをオススメします」
とアドバイスも表示される。ブラック度数40%の場合は「上級社畜」となり、「あごのあたりまで社畜という名の沼にはまっている状態です」と評される。
逆に、「ホワイト企業」を標榜するキャリコネ編集部を想定してみた。有給休暇は普通に使える、飲み会は自由参加で、上司におごってもらえるなどと答えたところ、「ホワイト度数100%」で「最高の環境!理想の会社員」「これほど恵まれた環境は珍しいので、定年まで働くことをオススメします」と表示された。
社畜度7の「ハートフル社畜」と診断
同じようなアプリは他にもある。「社畜診断 ~あなたに潜む社畜の真実」(Tadaomi Kageyama)は、よりネタっぽい要素を強めたものだ。
「眠れない夜…何のせいだろう?」
「会社の飲み会でやるべきことは?」
「都心で直下型大地震!今日は電車ないかも…?」
「子どもの誕生日、何をしてあげる?」
など、ランダムで表示される7つの質問に答える。会社の飲み会は「やっぱ脱がなきゃ始まらないっしょ!」、誕生日なのに「子どもが顔を忘れてる!」などと回答していくと、社畜度7の「ハートフル社畜」と診断された。
「極度の疲労が顔に出ており、心もすり減っている社畜。優しい性格が災いとなり、他人に仕事を押し付けることが出来ない」
診断バリエーションはこのほか、スティーブ・ジョブズを目標に起業を夢見て残業する「社畜ドリーマー」、自分が評価されないのは日本の評価制度のせいだと思っている「グローバル社畜」、エナジードリンクが欠かせない「オフィスドリンカー」などがあった。
ジョークアプリのため実用性はないものの、ユーザーの評価はまずまずのようだ。アプリのレビュー欄では、診断結果に笑ったというコメントのほか、「無職の方にもオススメ。職歴もお金も無い、三十路の男だけど、就活しないで良かったと笑顔になれる」と評価する書き込みが寄せられていた。
あわせてよみたい:窓際族の居眠りを起こすスマホアプリ
- 社畜のススメ (新潮新書)
-
- 発売元: 新潮社
- 価格: ¥ 734