入社1年目社員の6割「大学生に戻れるなら、今の会社には入社したくない」 特に不満なのは「給与」「残業時間」
ディスコは2月16日、「入社1年目のキャリア満足度調査」の結果を発表した。調査は今年1月にインターネットで実施し、2017年度新入社員455人から回答を得た。
現時点での、勤務先企業の満足度は平均69.2%。入社決定時(78.0%)と比べ8.8ポイント減っている。また入社後に「とてもギャップがあった」「ややギャップがあった」と感じた人の合計は57.8%で、「自分の関わりたかった仕事を一年目からやらせてもらえている」(IT・情報処理/理系女性)などという声がある一方で、
「説明会では華やかな部分のみを見ていたため、入社後は思っていたよりも地味な仕事が多いと感じた」(サービス/文系男性)
「資格取得のサポートが手厚いと聞いていたが、本を渡されて少し解説があっただけだった」(IT/理系女性)
という悪いギャップも少なくないようだ。
「営業として採用されたのに、全く違う部署に」「仕事内容が給与に見合っていない」
「とても不満」「やや不満」と回答した人が多い項目は、「教育・研修制度」(35.6%)、「残業時間」(33.3%)、「給与・待遇」(33.1%)となっている。
「営業職として採用されたはずだが、まったく違う部署に配属になり、将来的にも営業職に就けそうになり」(製造/文系男性)
「仕事内容が給与に見合っていないと感じる」(金融/文系女性)
など、希望しない配属や残業時間の多さ、給与・待遇の悪さなどに不満を感じているようだ。一方、「とても満足」「やや満足」が多い項目は「人間関係」(81.6%)、「勤務地」(77.5%)、「仕事内容」(75.9%)、「社風」(75.1%)となっており、以下のような声も出ている。
「入社前に望んでいた配属希望が叶い、やりたい仕事に従事することができている(金融/文系男性)
「仕事に限らず、私用であっても相談がしやすいと感じている。また産休、育休を取得している先輩も多く、今後のライフプランが考えやすい」(IT/理系女性)
「社会貢献度が高い」は働いてみたら意外と重要な項目ではなかった模様
転職意向を聞くと、「考えていない」が56.9%で、「検討中」は39.5%、「転職活動中」は3.6%となった。転職を考えていない人は「人間関係」(90.0%)、「仕事内容」(88.8%)、「社風」(88.5%)の満足度が高い。
しかし「転職活動中・検討中」の人は全体的に不満が目立ち、特に「残業時間」(51.0%)、「給与・待遇」(53.7%)、「教育・研修制度」(54.8%)での満足度が低かった。
もう一度大学生として就職活動をするなら、現在の勤務先企業に入社をするかを聞くと「できればほかの企業に入社したい」(45.1%)と「絶対にほかの企業に入社したい」(12.2%)の合計が57.3%となった。具体的には
「社会の事が分かってきて他にも選択肢があったなと思うから」(製造・文系女性)
「形のないものを売る職業の厳しさを思い知ったから」(金融・文系女性)
と実際に働いて、別の勤務先で働きたいと思うようになった人が多いようだ。学生に戻れるなら、就職先を選ぶ基準は「給与・待遇が良い」(53.8%)、「休日・休暇が多い」(47.0%)を重視する人が多く、入社決定時より30ポイント以上増加している。最も下がったのは「社会貢献度が高い」(13.2%)で18.4ポイント減となっている。