森友問題、自民・和田議員「官僚の暴走」と強引な政権擁護 「このレベルの議員しかいないのか」「呆れを通して絶望」という声相次ぐ
森友学園の国有地取引に関する決裁文書の改ざんについて、参議院予算員会で集中審議が行われている。
3月19日には、自民党の和田政宗参議院議員が質問に立ち、強引な政権擁護を展開。全ての責任を財務省に転嫁した。ネットでは「ただただ呆れる」「絶望」といった批判の声が上がっている。
太田理財局長に「安倍政権を貶めるために、意図的に変な答弁をしているのでは」と発言
和田議員は、冒頭から「そのまま出しても全く問題ない文書を書き換えたことによって、どれだけ国民を怒らせ、どれだけ国会を空転させたか」「官僚の暴走」と財務省を一方的に批判。
さらには、朝日新聞のスクープから始まった森友学園問題の経緯を一切無視し、「党や官邸が徹底調査を指示して、隠蔽の扉をこじ開けなければ、財務省内部で完全に書き換えの事実は隠されていたかもしれません」と発言した。
安倍首相は昨年2月、「私や妻が関与していたら間違いなく総理大臣も国会議員も辞める」と宣言した。和田氏はこの発言についても、「『やましいことがあれば国会議員を辞める』という決意は、政治家として肝に銘じておくべきこと。その覚悟がほめられるなら分かるが、批判される意味が分からない」と安倍首相を称賛した。
一方、答弁を行っていた財務省の太田充理財局長に対しては、
「まさかとは思いますけれども、太田理財局長は民主党政権時代の野田総理の秘書官も務めておりまして、増税派だからアベノミクスを潰すために、安倍政権を貶めるために、意図的に変な答弁をしているのではないですか」
などと発言。それまで冷静だった太田理財局長が、感情を露わにして反論する場面もあった。
「私は公務員として、お仕えした方に一生懸命お仕えするのが仕事なので、それをやられるとさすがにいくらなんでも、そんなつもりは全くありません。それはいくらなんでも、それはいくらなんでも、ご容赦ください」
「官僚に全責任をなすりつけようとする自民党の卑劣な姿勢」
こうしたやり取りに対し、ネットでは「ただただ呆れる」「最低な人間」と怒りの声が上がっている。
「官僚に全責任をなすりつけようとする自民党の卑劣な姿勢」
「このような方を質問に立たせる自民党に、呆れを通り越して本当に絶望的な気持ちになります」
官邸が調査を命じたという点についても、「朝日がすっぱ抜かなければ調査を命じたか? 絶対に命じないよな」と批判の意見が出ていた。コラムニストの小田嶋隆さんは、そもそも和田氏が質問に立ったことについて、
「自民党を代表して質問に立っているのが青山繁晴と和田政宗の両氏であることは、もはやこのレベルの議員しか首相のために身を挺するタマがいないという意味で、党内の空気の変化を物語るできごとであるのかもしれない」
とツイートした。