「ビジネスホテルで働く」ということ――3つのネガティブイメージに答える | キャリコネニュース
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「ビジネスホテルで働く」ということ――3つのネガティブイメージに答える

みなさんは、ビジネスホテルについてどう思われているでしょうか。利用者としてだけでなく、もしそこで働くとしたら? 大学4年生のとき、「ビジネスホテルに就職する」と周りにいうと、

「え、何でそんな所に?」

と、よく言われました。失礼な! と言いたくなりますが、実際、私の同期にも「元々行きたかった訳じゃないけど、内定がここしかなくて…」という子が結構いました。

シティホテルとは求められる「役割」が全く違う

(イラスト:ユズモト)

(イラスト:ユズモト)

もちろん、中には「ここのビジネスホテルが第一志望で!」という子も、いるにはいましたが、数える程度だった気がします。人事の方も、内定を出しても蹴られることも多かったと言っていました。

元スタッフとしては、ビジホがあまり良いイメージを持たれていないことは、とても残念でなりません。そこで今日は「ビジホが持たれがちなネガティブなイメージ」を紹介しつつ、それらを払拭していこうと思います。

代表的なイメージは、「何だか安っぽい」ということでしょう。ビジネスホテルは「一流ホテルに泊まれない人が泊まるところ」と思っている方もいるようです。

確かに、シティホテルとビジネスホテルでは、部屋の広さも宿泊料金も全然違います。しかしこれはビジネスホテルが、お金がない人向けだからという訳では決してありません。それぞれが担う役割が、全く違うからなのです。

シティホテルは私的なレジャー目的で利用される方も多いので、サービスや設備が充実していることが求められます。一方でビジネスホテルは仕事で利用する人が圧倒的に多いので、高い料金を取って過剰なサービスをするよりも、手ごろな料金で快適な空間を提供することが求められているのです。

大手企業であっても「出張時の宿泊料金は8000円まで」などという規定がある所も多いようなので、ビジネスマンは宿泊料金に対してとてもシビアです。したがってビジネスユースの方にとっては、過不足ないサービスこそが重要なのです。

お客は勤め人。一般常識を備えている人が多い

また、ビジネスホテルで働いていると「変なお客さんとかクレームとか多そう」というイメージもあります。これは私も入社する前に心配していたことですが、入ってみると全くそんなことはありませんでした。

接客業である以上、理不尽なクレーマーに当たる日ももちろんありますが、数としてはそんなに多くないです。なぜなら、宿泊される方のほとんどがビジネス利用で、一般常識を備えた会社勤めの方だからです。

さらに、会社名で領収書を切っているため、「滅多なことはできない」と思うのか、意味の分からないクレームを投げかけてくる人はそうそう居ません。デリヘルを呼んでスタッフを困らせるお客様は、結構いらっしゃいますけどね…。

3つめは、ビジネスホテルは「サービス残業多そう、労働環境悪そう」というものです。「サービス業=労働環境悪い」というイメージを持っている方も多いようで、これも周りの人からよく言われます。残念ながら事業所によっては、これは本当です。

以前も書いたように、残業をさせたがるタイプの上司がいる事業所だと、精神的にも体力的にも本当にきついです。ただ、ハズレの部署に配属になってしまうと大変な思いをするのは、規模の大きな企業であれば、どこの企業にも言えることなんじゃないかな、と私は思っています。

働いてみると意外と楽しくて面白い業界

ビジネスホテルは、たいていの事業所では人員の確保がきちんとできていて、コンプライアンスの意識がしっかりしています。完全週休2日制できちんと休めますし、労働時間も1日8時間から10時間程度です。

このように、何だかネガティブなイメージを持たれがちなビジネスホテル業界ですが、実際はとても楽しくて面白い業界なので、ぜひ色々な方に興味を持っていただきたいな、と私は思っているのです。

あわせてよみたい:ユズモトの「ホテルの裏側、教えます」

 
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