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管理職が「なんか自分ばかりが忙しい……」という状況から抜けだすコツ 組織にとって何が大事なのか改めて考えよう

最近部下を持ち管理職になったみなさん、こんな悪循環に陥ってしまっていませんか?

「組織力が低くて、業績が伸び悩んでいる。もっと頑張らないと」→「仕事が溜まって余裕がなく、様々な仕事を一人で抱え込んでいる」→「部下の育成や指導のためのコミュニケーションの時間を取ることが出来ない」→「部下が育たないし、組織の一体感が生まれてこない」

そして、組織力が上がらないのでますます業績が思わしくない。結局また自分が頑張る……忙しい……。今回は、こんな悪循環から抜け出す方法を考えていきましょう。(文:田岡 英明)

組織の目的と3~5年後の自組織のありたい姿を考える

管理職が「なんか自分ばかりが忙しい……」という状況から抜けだすコツ

管理職が「なんか自分ばかりが忙しい……」という状況から抜けだすコツ

まずは、今現在組織が目指している方向を再確認しましょう。日々の多くの仕事に追われている管理職は目の前の仕事に忙殺されており、大変疲れています。すると、組織の目的や目指すべき自組織のあり方を見失いがちになってしまいます。

例えば「出口の見えないトンネルをひた走る。走っても走っても出口が見えてこない。」このような状況ではモチベーションは上がらないし、疲れて倒れてしまいます。我々の脳は、目指すべきゴールがあって初めてモチベーションが上がり、推進力が上昇していきます。

ですので、まずは経営理念や組織の目的に裏付けられた3~5年後の自組織の「ありたい姿」をしっかり確認していきましょう。

まずは自分が抱えている仕事をしっかりと把握する

目標が明確となったならば、現状の組織の仕事と自分の仕事の棚卸が必要です。パソコンでも「ディスクのクリーンアップ」や「ドライブのデフラグと最適化」いった作業をするとスピードが上がるのと同じように、現状の仕事を棚卸し、整理していきます。

組織に必要な仕事と必要ではない仕事、自分がやる必要のある仕事と必要のない仕事を棚卸していくのです。組織の仕事を棚卸する際は以下の2つの軸で考えるとわかりやすいでしょう。

組織の仕事を棚卸する際はこの2つの軸で考える

組織の仕事を棚卸する際はこの2つの軸で考える

横軸を「社内での重要度」(低い→高い)に、縦軸を「顧客価値・社会価値の提供や向上に結びつく仕事」(低い→高い)と設定し、仕事を

(1):今すぐに止めるべき仕事
(2):アクセルを踏むべき仕事
(3):現状維持or改善検討する仕事
(4):新しく創出すべき仕事

の4つに分類しました。

自分の仕事を棚卸する場合は、一週間単位での自分の仕事の内容と時間をまずは書き出していきます。(エクセルで表にしていくことをお勧めしています。)そして、1~2か月分の内容をまとめ、自分以外の部下に任せていける仕事を見つけていきましょう。

仕事を任せることによって、部下の成長につなげる

管理職になられた方は、おそらくスーパープレーヤーであったことと思います。すると部下の仕事の現状に「ちゃんとやり遂げられるんだろうか?」「私ならこうやるのにな……」と不安を覚えがちです。自分がやった方が確実だし安心だと思ってしまうのです。

この思いが部下へ仕事を任せていくことを阻み、自分の仕事を増やしていってしまいます。そして、部下が仕事を任せられないことは部下の成長を鈍化させていきます。部下の成長が組織力を上げ、自分の仕事を効率化していく。そんな好循環を作っていかなければならないのです。そんな好循環を作る仕事の任せ方については改めてご紹介してまいります。

目指すのは次のようなサイクルです。

「部下とのコミュニケーションをしっかりとり、仕事を任せていく」→「部下が成長し、組織の力が上がっていく」→「組織力が上がり、業績が向上する」→「本来の上司の仕事に集中でき、自分も成長していく」

この好循環が生まれると、上司の仕事もどんどん楽しくなっていくかと思います。是非意識してみてください。

筆者近影

筆者近影

【著者プロフィール】田岡 英明
働きがい創造研究所 取締役社長/Feel Works エグゼクティブコンサルタント

1968年、東京都出身。1992年に山之内製薬(現在のアステラス製薬)入社。全社最年少のリーダーとして年上から女性まで多様な部下のマネジメントに携わる。傾聴面談を主体としたマネジメント手法により、組織の成果拡大を達成する。2014年に株式会社FeelWorks入社し、企業の管理職向けのマネジメント研修や、若手・中堅向けのマインドアップ研修などに携わる。2017年に株式会社働きがい創造研究所を設立し、取締役社長に就任。

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