「”お前に16万も払ってるウチの会社は甘い”と言われた」「手取り13万、毎日憂鬱」 仕事に行きたくない人たちの嘆き
僕の周囲には、鬱病を患ってしまった過去のある人や、今現在欝で悩んでいる人が、10人以上いる。僕自身は、箸が転げても祖父がマッハで急逝しても笑ってしまうぐらい単細胞なので、欝とは無縁なんだけど、どうも世間の皆様は、繊細な作りをしているようだ。
欝を引きずったままの日常生活はかなりキツいようで、欝の知り合い皆が、ああだこうだ、死にたい、苦しいなんて言いながら、毎日を漫然と過ごしている。聞いてるだけでこっちが滅入ってしまいそうだ(滅入らないけど)。
しかし、彼ら彼女らがそういった状態に陥ってしまうのには、事情があるようだ。(文:松本ミゾレ)
「満足に寝れない。そろそろ出勤時間……また、イジメられるのかな」
今回は、みんな大好き5ちゃんねるの「朝起きたら鬱だ…会社行きたくない…309日」というスレッドを紹介していきたい。それにしても、パート309とは……。実に大勢の社会人が、長い時間をかけて紡いできたスレッドの歴史を感じさせる。
さて、このスレッド。どういった趣旨のものかと言えば説明するまでもない。仕事に疲れ果て、鬱々とした精神状態のまま、それでも状況を打破できず、ゾンビのように労働をする人々の声が寄り集まったものである。
その具体例を、いくつか紹介させていただきたい。
「手取り13万くらいなのに交通費自己負担で2万くらいかかる。何のために働いてるかわからないし毎日憂鬱」
「本日4回目のトイレ籠城。もっと早くにトイレ籠城したかったが…昼休み籠城してる兵がいて籠城出来なかった」
「夜中に数回目を覚ましてしまう。満足に寝れない。そろそろ出勤時間……また、イジメられるのかな」
「給料日に上司が従業員に給料明細を直接渡すんだけど、『お前なんかに16万も払ってるウチの会社は甘いよなぁ』とか周りに聞こえるように言う。もうこんな環境で働けんわ」
「転職して3ヶ月。上司が『ハズレ引いてしまったなぁ』って感じで接してくる。 先週の金曜日に『給料に見合った働きしようよ』って言われてしまうし……もう、クビにしてくれ」
僕らの暮らす現実の世界に、こうして日々の労働どころではない精神状態に陥って、辛うじて生活している人々がこんなにいる。目立つのは、低賃金な上に精神的な圧迫を食らっている労働者が多いという点だ。本当に、もうマジで日本は行くところまで行ってしまったんだなぁと、哀しくなってきた。
嗚呼。なんで普通の職場にありつくことが、こんなに難しくなったのか……。
僕の友人にも、1か月前に転職をしたばかりなのに、既に体力の限界を迎えている人がいる。思わず「家でスプラトゥーンでもしてなよ」と言いたくなる。
その会社では新人に対して割り振るタスクが妙に多い。 “最初の月からものすごいタスクを任される”状況って普通なのか?
これが普通なら、僕はもう異常者扱いされてもいいから、そんな社会と関与したくない。知人は流石にこの転職は失敗だったと感じているようで、既に仕事の合間を縫って数社分の面接を受けている状況だ。
ここで、社会人生活を送る上で色々と無理が祟って鬱病になってしまう人が多いという話題に戻ろう。一昔前は、欝は軟弱者。甘えの象徴みたいな扱いをされていた。しかし、今の時代はちょっと事情が異なってきたと感じる。
元々メンタルが弱いから欝になる社会人なんかよりも、仕事の量、職場環境があまりにおかしいので欝になってしまい、さらにその状態を放置して働いているケースのほうが多いのではないだろうか。社会が病めば、人も病む。皆それが普通だと刷り込みをされているだけに、状況は深刻だ。