グリー「会社の近隣に住むと家賃補助、モバイル端末の購入補助も」 クリエイティブ系職種の年収が高い会社ランキング
企業口コミ・給与明細サイト「キャリコネ」は12月25日、「クリエイティブ系職種の年収が高い企業ランキング」を発表した。
本ランキングは、「キャリコネ」のユーザーが投稿した情報をもとに、「クリエイティブ系職種」の平均年収(※)が高い企業をまとめたものとなっている。
クリエイティブ系職種は、テレビ・雑誌・Webサイト・ゲームなどにおけるコンテンツ・広告などの制作に携わる職種だ。創造力が必要とされるため、今後もAIに代替されづらい職種だといわれている。一口にクリエイティブ系職種といっても、実際に制作する側のクリエイター、ライター、デザイナーなどと、その制作を管理する側のディレクター、プロデューサー、編集者などに大きく分けられる。専門職のため人気が高いイメージもあるが、クリエイティブ職で年収が高いのはどんな企業なのだろうか。
(※)本ランキングの平均年収とは、キャリコネ会員のうち勤務先を評価対象企業に選択した会員が投稿した給与情報から算出したデータとなる。
NHK「転職を考えると報酬の高さに驚く」「都心中央のマンションに2万で住める」
1位:NHK(日本放送協会)(平均年収629万円)
――日本で唯一の公共放送機関で、テレビ・ラジオ放送を行う。全国各地に放送局があるため、記者、ディレクターなどが全国で活躍。住宅補助や特定日当などの諸手当が厚い
「転職を考えてみると、あらためてここの報酬の高さに驚く。他局と比べると低いという言い方もされていたが、最近では差はあまりないのかもしれないとも思う」
(制作ディレクター/30代前半男性/年収900万円/2011年度)
「仕事量と報酬のバランスを考えると妥当。また福利厚生はしっかりしている。都心中央部の70平米級のマンションに2万円程度で住める。(寮がいたるところにある)。東京勤務だと、実質手取りにこの家賃分の10数万円を上乗せして考えたほうが、正確な賃金だといえるかもしれない」
(制作ディレクター/30代前半男性/年収1172万円/2008年度)
2位:グリー(平均年収593万円)
――2004年にモバイル向けSNS「GREE」を公開し、現在はモバイルソーシャルゲーム、メディア事業なども展開。クリエイター育成に注力しており、時差出勤などの福利厚生制度も手厚い
「2013年当時、売上は減少傾向だったが、報酬は良かった。同世代と比べても上位の部類でした。自分だけでなく他の人も同様のようでした」
(ディレクター/30代前半男性/年収600万円/2013年度)
「待遇も他の業界よりは高い水準であり、賞与も毎年支給されています。福利厚生は充実しています。会社の近隣に住むだけで、家賃補助、新規携帯端末の補助として最新機種を購入、チームとの交流を深めるための費用など、多方面にわたって整備されています。非常に勤めやすい環境かと思います」
(ゲームプランナー/30代後半男性/年収680万円/2014年度)
3位:サイバーエージェント(平均年収548万円)
――国内最大の無料インターネットテレビ局「AbemaTV」の運営やインターネット広告事業などを行う。新卒デザインコースでは能力別給与体系を導入し、最低年俸は408万円~
「報酬の水準は高いです。入社時の上り幅も、以後の推移も業界水準より良かったように感じます。ただ、『当たるプロジェクトに配属されているか』が大きく、個人個人の能力値とは違った部分で評価されることの多い環境だと感じます。(その状況に納得できる人であれば、おすすめといえます)」
(グラフィックデザイナー/20代後半男性/年収450万円/2012年度)
「報酬の査定方法は、妥当であると思う。それぞれが自身で目標を設定し、それに対する評価から決まる。また、もともと若い会社ということもあり、若い世代でも、成果しだいでは、だいぶ良い給料をもらえるよう」
(制作ディレクター/20代前半男性/年収500万円/2011年度)
マイナビ「福利厚生は充実。マッサージ店舗の半額サービスも」
4位:楽天(平均年収531万円)
――国内最大級のECモール「楽天市場」運営のほか、FinTechなど多くのサービスを提供。同社のチーフクリエイティブディレクターには著名な佐藤可士和氏。給与は個人の能力・成果を反映
「中途入社でした。仕事がかなりハードなものであるとは耳にしていましたが、他社に比べるとお給料が高く、魅力的に思えたので入社を決めました。ただ完全な成果主義なので、人によっては昇級しにくいこともあるのかもしれません」
(Web関連職/20歳後半女性/年収360万円/2008年度)
「給料体系が等級制になっており、目標に対する結果によって昇給する。大量採用時は年収提示もかなり良いのでおすすめ。前職が名だたる企業であれば、700万円近くはもらえるのでは?」
(ディレクター/20代後半女性/年収630万円/2008年度)
5位:マイナビ(平均年収520万円)
――人材ビジネスを中心に広告やインターネット関連事業を展開。広告・人材コースでは制作・編集職、ITコースでは記者職など、両コースでクリエイティブ職が活躍。時間外手当は15分単位
「ボーナスや残業代で変動するため、リーマンショック後はかなりつらかった。最近は持ち直している。営業職はかなり成績に左右されているようだが、編集・制作・システムなどの部署はよくも悪くも安定しているといえるかもしれない」
(編集/20代後半女性/年収500万円/2013年度)
「福利厚生は充実している。保養所やスポーツジムの優待などもある。最近ではマッサージ店舗の半額サービスもある。本社のみですが。給与面と関わってくるが住宅手当もしっかり出るので都会の支社にいる人にとってはありがたい」
(編集/20代後半女性/年収550万円/2016年度)
調査対象は、『日経業界地図 2018年版』(日本経済新聞出版社)に記載があり、対象期間中に「キャリコネ」に「クリエイティブ系職種」のユーザーから給与明細投稿が10件以上ある企業。対象期間は、2013年4月1日~2018年3月31日。
※本ランキングの平均年収はユーザーから寄せられた情報をもとに算出しており、企業が発表している数値とは乖離していることがある。