「日本には男女格差がある」女性の8割が回答 「男尊女卑が特に高齢者に根強い」「”こうあるべきである”が強い国民性」
NGO団体のジョイセフは3月8日、国際女性デーにあわせて「女性のエンパワーメント」に関する調査結果を発表した。調査は今年3月にネット上で実施し、20歳以上の女性112人から回答を得た。
日本に男女格差はあると思うかを聞くと、「とても思う」(40%)と「思う」(43%)の合計が83%となった。具体的には、
「男尊女卑の思想が特に高齢者に根強い」
「世の中の動きは格差を無くそうとしているが、会社のトップに立つような年齢の方々には、格差があることが当たり前の環境でやってきた自負もあり、やはり格差は存在すると思う」
といった声が上がった。また「どちらともいえない」は16%、「思わない」は1%となり、日本における女性活躍に関する政策が進められている中、まだまだ実感できていない人が圧倒的に多いことが分かった。
7割が性の知識を得にくいと回答「学校での性教育が消極的」「昔からタブーとする風潮」
日本において、女性は自分の人生を、自分の意思で選択しやすい状況かを聞くと、「いいえ」(44%)が「はい」(22%)を上回った。理由としては、
「女性だからこうでなければならない…のような考えが強く残っていると思う」
「”こうあるべきである”という意識が強い国民性だと感じる。人と違う価値観や行動に対して攻撃的な文化があり、特に女性に対してはその縛りが強いと思う」
というコメントのほか、「自分の人生・キャリア・健康などについて、どのような権利・選択肢を持っているのか、それを学び考える機会が少ない」という声も寄せられた。
また83人に、今の日本において、避妊・妊娠や性感染症の予防など”性に関する情報や知識”を得やすい状況にあるかを聞くと、「いいえ」が69%。次いで「どちらともいえない」(17%)で、「はい」は14%に留まった。
「いいえ」と答えた人からは、「学校での性教育が消極的」「家庭で教育するべきと思うが、昔からそれをタブーとする風潮があり、また学校教育でも不十分であると思う」といった回答が目立った。学校や家庭などで、大人から子供に向けて、正しい情報や知識が伝えられていないことがうかがえる。