団体旅行は、個人の意見が通りにくいものだ。そういう点から考えると、上下関係が維持されたまま行かなければいけない社員旅行は、団体旅行の中でも特に自由が効かない形だ。キャリコネニュース読者からも、「社員旅行のウンザリエピソード」が寄せられている。
「親睦を深める」などの名目で行われることの多い社員旅行だが、技術職の40代男性にとってははた迷惑だった。約50人規模のソフトハウス企業で働いていた男性は、「ダイビングやゴルフなどの娯楽が大好きな社長だったので、社員旅行は常に”南の島のリゾート”でした」と明かす。
「人に迷惑だけはかけないように」 → 社長が一番迷惑だった
しかし、男性は慢性的な中耳炎のためダイビングはできず、「左利きだからゴルフクラブも借りられず」、結局やることがなかったという。「毎月6000円を強制的に積み立てていたから、勿体ないから参加したけど最悪でした」と嘆いた。
営業職の40代男性は、社長に振り回されっぱなしだった社員旅行の思い出を明かした。秋真っ盛りの京都・嵐山で、貸し切りバスを下車し、料亭まで徒歩で移動したときのこと。
「バスの車内では道順を説明していました。でもそれを聞いていなかった社長だけが、人混みに流されて、全く逆の方向へ」
社長以外は全員無事に料亭へ到着し、「さあビールで乾杯」といきかけたとき、総務部長が社長の不在に気づいた。そこから約1時間、食事もせずに社長を待つ羽目になったという。
社長は旅行出発前、従業員に向かって「人に迷惑だけはかけないように楽しむように」と訓示していた。男性は「社長あなたですよ!人に迷惑かけてるのは!」と心の叫びを訴えた。
観光バスで「朝からお酒を飲むゲーム」が始まる「完全にアルハラです」
営業職の30代男性は、納得のいかなかった社員旅行での体験を振り返る。せっかく沖縄に行ったのに観光はほとんどなし。連日の飲み会と、重役の趣味であるゴルフを強制させられた。
「ゴルフ初心者だった私は、下手だったこともありスコアが振るわず、性格が悪い部長や常務からそのことをなじられました」
男性の怒りは収まらず、「ふざけんな!行きたいやつだけで費用積み立てて勝手に行きやがれ!社員が楽しめない旅行なんか金の無駄遣い!!」と胸の内を明かしている。
金融機関で働いていた20代女性は、職員旅行で酒のトラブルに見舞われた。レンタルした観光バスで旅行先に向かう途中、社内で「朝からお酒を飲むゲーム」が始まる。女性はゲームに巻き込まれることを回避できたものの、運悪く飲まされてしまった同期はバス車内で戻していたという。「完全にアルハラです」と綴った。
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