今年は、早めに確定申告を済ませた。やっぱり最終日に近づくほど混雑するし、今年は新型コロナウイルスの蔓延という不安要素もあるし。そのおかげで新年度までの肩の荷が降りた状態だ。
さて、国税庁の民間給与実態統計調査(2018年)によれば、日本人の年間平均給与は441万円となっている。もちろんあくまで平均なので、これ以下の年収の人もたくさんいる。ある程度稼いでいる人もさらに年収を上げたいが、稼げば稼ぐだけ幸せになるかというと、そうでもないようだ。(文:松本ミゾレ)
「昔は年収1000万って金持ちだと思ってた住民税高過ぎなんだよ」
先日、5ちゃんねるに「年収1000万超えて気づいたこと」というありがたい話がたくさん拝めそうなスレッドを見つけた。スレ主は「650万の時と幸福度が変わらない。お金の使い方が分からない」と嘆いている。
しかし、得たものもあるようで、彼は「自分の時間はむしろ増えた」とある。年収650万の頃と比べると、350万増えたことによって自分の時間を”買う”に等しい変化があったということなんだろうか。
このスレッドには他にも1000万ほどの年収があると思しき人たちの書き込みが多い。ところがみんながみんな現状に満足しているわけでもない様子。
「幸福度は人それぞれだけど……少なくとも俺は落ちた」
「昔は年収1000万って金持ちだと思ってた住民税高過ぎなんだよ」
「1000万円超えて結婚したけど、転勤で単身赴任の状態で、更に妻の希望で不妊治療しているから、生活はここ20年で一番きつい」
「交際費で毎月20万飛ぶのと週末ゴルフがウザい。年収600の時より満足度ない」
と、このようにお金があるゆえに生じる心配事なんてのもあるようだ。1000万ではまだ足りぬ、という状況もあるとは。
「俺30で1000万超えてるけど満足感普通に高いよ。モテるし」
もちろん、スレッドには1000万を稼ぐことによって得られたというメリットも書き込まれている。収入が低いよりは高いに越したことはないのだ。こちらの意見も、紹介させていただこう。
「ふるさと納税の上限額が増えたのが一番嬉しい」
「好きなことやって年商1800万。経費で8割くらい使っちゃうから所得は平均的なサラリーマンくらいだが。気づいたことは一度脱サラするとサラリーマンには戻れんということ、いろんな意味で」
「俺30で1000万超えてるけど満足感普通に高いよ。モテるし、うざい奴にペコペコしなくて済むし。こうなるまで結構頑張ったし1000万なんて大した事ないなんて思わんな」
「転職5年目で昇進して1000見えてきた。食材は国産。ビール発泡酒にランクアップ。夏は帰宅一時間前に冷房、冬は起床30分前に暖房。お賽銭は百円玉。大盛無料に飛びつかない。贅沢になったわ」
中には「は? これが贅沢なの?」と思う人もいるかもしれないけど、少なくとも収入が低い人は躊躇してしまうような行動もある。
年収1000万の壁は、今の日本ではそれなりに分厚い。しかし、超えたら超えたで面倒事も多いようだ。